田中秀和の音楽について(2017~2018編)
はじめまして。あんでぃです。
初めてじゃない方もはじめまして。
音楽関連の記事を書くにあたってまとまってた方がいいかな~と思って新しくブログを作りました。
前のブログでは
こんなんとか
こんなんとか書いてました。
というわけで最初の記事はまた田中秀和の話をしたいと思います。
最近とある有名弾き語り生主の影響で田中さんの楽曲が注目されてるらしいですが、きっかけは何であれ良い楽曲に触れること自体は素晴らしいことですので、これを機にいろんな楽曲に触れてもらえたら1ファンとして嬉しい限りですね。
さて、前述の記事を書いたのが2017年初め頃、今が2018年11月なので2年近く経ったのですが、その間にも田中さんは当然曲をいくつも世に出していて、そのどれもが素晴らしいので、まずそれらの楽曲を見ていきたいと思います。
まずは2017年2月リリースのこちら。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」のSTARLIGHT MASTERシリーズには表題曲に加えてカップリングとしてアイドルのソロ曲2曲目が収録されているのですが、そのうちの1曲という形になりますね。
双葉杏といえば「あんずのうた」や「あんきら!?狂騒曲」など電波曲のイメージが強いかと思いますが、この曲はそれとは真逆のアプローチでしっとりした曲調になっています。
この曲のポイントは「変化」だと思っていて、間奏より前はドラムのスネアの位置が(よくあるパターンであるところの)2,4拍目の表ではなく2拍目の表と3拍目の裏になっているのに対して間奏以降は2,4拍目の表になる点、さらに間奏とアウトロではコード進行が微妙に異なっている点など、絶妙な「変化」が存在します。
歌詞の内容もアイドルとしての「変化」を描いておりますので、その共鳴がより一層曲を輝かせているような気がします。
ちなみに田中さんは以前から「双葉杏の2曲目が出たら書きたい」という趣旨の発言をされていたので、願いが叶った形になりますね。
そしてこれは完全に本筋からは逸れますがこのCD、表題曲は田中さんと同じくMONACAの石濱翔さん、カップリングのもう1曲は小野貴光さん・玉木千尋さんの作編曲となっています。
アニソン近辺の界隈の一線級で活躍する方々が集まっているこのCD、大変オススメです。
アニメ「恋愛暴君」のOPです。
ニャル子さんシリーズOP・ハナヤマタOP・あんハピOPなどなど数々の主題歌を作り上げた最強コンビ田中秀和×畑亜貴の曲です。
実は畑さん、WUG曲の歌詞を書いたのはこれが最初で最後なんですよね。少し意外。
曲としてはAメロから7thコード連発が耳に残りますが、それもサビでキャッチ―なメロを聴かせるための伏線になっていると気付いて感動せざるを得ない、そんな曲構成ですね。サビの「♪出会うために」のメロディが美しすぎて大好きです。
この曲の元ネタ(?)は「ラムのラブソング」であるという事実が本人の口から語られていますが、言われてみると「なるほど」となりますよね。
そしてこれも本題からは少し逸れますが恋愛暴君の劇伴、いつになったら発売してくれるのでしょうか…
MVの青山吉能さんかわいすぎませんか。推せる…
- day by day/鹿乃
アニメ「ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝」のEDです。
前述の「恋愛暴君」と同クールのアニメですが、こちらはハチャメチャアップテンポだった「恋?で愛?で暴君です!」とは真逆のしっとりバラードです。
実は田中さんのバラードってあんまりないんですよね(と言いつつそのうちの1曲を既にこのページで紹介してる…でも本当にあんまりないんですよ!他にはアイカツの「Good morning my dream」とかでしょうか)、でもやはりメロディが良いんです。
コード進行ばかりが騒がれることの多い田中さんの楽曲ですが、やはり根本にあるのはメロディの良さなんですよね。コード進行が珍しいからすごい、だけではなくそういうところにも耳を傾けてほしいところです。
Webアニメ「モンソニ! ダルタニャンのアイドル宣言」のEDテーマです。
現状ショートverしかないので、アニメ本編を見て頂ければ聴けるのですが…何でこの曲はショートverしかないんですか(憤怒)
あの大名曲「カレンダーガール」を2017年の田中秀和が書いたらこうなる、そんな曲です。
Bメロ頭、「♪へいぼーん」の裏で鳴っているコードが全く平凡じゃない(Ⅵaug/bⅢかな?)なのが面白いですね。
(さっきコード進行ばかりが…って言っといてそれかよ、と言われるかと思いますが実際珍しいコード使ってたら言いたくなるのは分かってほしいです。ただし、そればかりじゃないということを胸に留めておいてほしいという話でして。)
【アイカツ!フォトonステージ!!】アイカツ!シリーズ5周年 特別楽曲「アイカツメロディ!」プロモーションムービー(フォトカツ!)
スマホアプリ「アイカツ!フォトonステージ!!」挿入歌です。
制作陣・演奏陣が全く同じな「Let's アイカツ!」の流れを感じますね。
もっというと冒頭の「♪大好きって気持ちが動かす~」のコード進行も「Let's アイカツ!」の冒頭「♪きみにスマイル明日に夢~」と全く同じなんですよね。
そんなことされたらオタクは喜ぶに決まってます。はい。
2サビ後の間奏・ギターソロ~ラスサビの流れがめちゃくちゃ良いんです…この動画には入ってないのが残念ですが…音源を買って聴いてくださいよろしくお願いします。
【楽曲試聴】「イリュージョニスタ!(M@STER VERSION)」(歌:本田未央、佐久間まゆ、鷺沢文香、輿水幸子、新田美波)
スマホアプリ「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」の2周年記念曲です。
「Star!!」や「M@GIC☆」、そして「EVERMORE」(こちらは滝澤俊輔さんとの共作ですね)と要所要所で曲を任されていましたので、来るだろうな~という予想はしていましたね。
アニバーサリーソングらしく本格的なビックバンドサウンドで豪華さを演出しており、聴きごたえがあります。
ラスサビの入り方、初めて聴いた時は凄すぎて「やられた!」と叫んでしまいましたね…これは文章で説明してしまっては勿体ないと思うので、聴いたことない方は是非その耳で確かめて頂きたいです。
- グッドラック ライラック/阿佐ヶ谷みのあ(CV:本渡 楓)・上井草アリス(CV:千本木彩花)・高円寺みこ(CV:東城日沙子)
GATALIS 「グッドラック ライラック」 試聴動画 <TVアニメ『アニメガタリズ』 EDテーマ>
アニメ「アニメガタリズ」のEDです。
「めいあいへるぷゆー?」やシンデレラガールズのアニメ劇伴など、各所でその渋谷系好きを(曲で)表明していた田中さんですが、その一つの到達点なのではないかなと思います。
サビ前「♪心のドア~」の後ろで鳴るaugコードが印象的ですね。田中さんと言えばaugコードと言われる程ですが、この曲にも多用されておりaug愛を感じます。
- Precious Memories/神楽坂砂夜(CV:寿美菜子)・風町陽歌(CV:早見沙織)・クロエ・ルメール(CV:丹下桜)・櫻井明音(CV:佐藤利奈)・椎名心実(CV:佐藤聡美)・村上文緒(CV:名塚佳織)
ソーシャルゲーム「ガールフレンド(仮)」の5周年記念曲です。
こいついっつもアニバーサリーソング書いてんな
ブラスが目立っていることもありますがひとつの集大成、EDのような印象を受けます。前述の「カレンダーガール」「イリュージョニスタ!」「EVERMORE」などと共通する点もあるかと思いますね。
知名度こそ低いですが本当に名曲(それを言ったらだいたい名曲ではあるんですがその中でも…ってことで)なので、かなりオススメ度の高い1曲です。
- Ms.Rからの新着メール/Mia REGINA
Mia REGINA / YES or NOstalgic!!! 試聴動画
Mia REGINAのミニアルバム収録曲です。
……これバンアパやんけ!!!!って言いたくなりますね。
田中さんでバンアパと言えば「V字上昇Victory」ですが、それに引き続きという形になります。時々こういう趣味全開の曲を出してくるの、たまりませんね。
ちなみにこのアルバム、6曲入りなのですがArte RefactとMONACAで3曲ずつ書いてるんですよね。Arte Refactから矢鴇つかささんが2曲と原田篤さんが1曲、MONACAからは田中さんに加えて広川恵一さん、石濱翔さんが各1曲と大変豪華ですので、アルバム単位での購入をお勧めします(僕のイチオシは石濱翔さんの「YES or YES」です)。
- Linaria Girl/鹿乃
鹿乃さんのアルバム収録曲です。ちなみにこのアルバムには前述「day by day」も収録されていますので、是非ご一緒にどうぞ。
さて曲の方ですがこちらはボサノヴァ調となっており、声も相まって心地よく聴ける1曲となっています。「なるまるまーる」にもブラジル音楽っぽいアプローチがありましたが、こちらの方がややその色が強いかなという印象です。
まさしく歌詞の通り、紅茶に角砂糖と1枚のレモンを沈めながら聴きたい曲だと思いますね。
Wake Up, Girls! / 7 Senses MV short.ver
ここからしばらくWUG楽曲が続きます。
こちらはアニメ「Wake Up,Girls!新章」のOPとなっています。
「Wake Up,Girls!」のOP「7 Girls War」は神前暁さんが休養前に残した1フレーズを元に田中さんが曲を完成させたというエピソードが残っていますが、こちらは田中さん1人で書きあげていることもあり「7 Girls War」よりも田中さん色が強くなっている印象です。
神前さんは何年経ってもキャッチ―な曲を書く方ですが、田中さんは「捻くれつつもキャッチー」というギリギリのバランスを保つのが上手いと思います。
この曲だと「♪でも全てじゃない~」のコーラスなんかがまさしく捻くれポップの真骨頂かなぁと思います。augですしね。
青山吉能さん…
アニメ「Wake Up,Girls!新章」の挿入歌です。
いや~~~~~~~~~~~~すき。(語彙)
「ススメ☆オトメ~jewel parade~」に代表される田中さんのディスコファンク楽曲は本当にはずれが無いですね。
Aメロの起伏の少ないメロ・コードからBメロで徐々に動き始め、サビでその感情の全てを出すかのような盛り上がりを見せます。
そしてラスサビでそのまま終わるかと思いきやアウトロの大合唱による大団円感、更に最後はまた7人で歌って〆るという熱量を失わない曲構成、ケチのつけようがないですね。
この曲は歌詞をメンバー7人で書いているのですが、是非その意味を噛みしめながら聴いて欲しい。僕はライブで聴くたび泣いています。
- Knock Out/I-1club
舞台「Wake Up,Girls!青葉の記録」の挿入歌です。
I-1clubに「ジェラ」という曲がありますが、まさしくそれの後継のような曲になっています。
田中さんの楽曲の中でもあまり無いタイプの曲調ですね。
ゴリゴリにかっこいいシンセサウンドが聴きたい方にオススメ。
「素顔でKISS ME」なんかも近いかもしれません。(こちらは編曲広川恵一さんですが)
ここで続けて紹介した3曲と前述の「恋?で愛?で暴君です!」は「Wake Up,Best!3」に収録されていますので、まとめてチェックするのがよろしいかと思います。
アニメ「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」のEDです。
ケルト調で「異世界」感を演出する意味もありそうですが「マーチ」も恐らく狙ってやってるんだろうなぁ…と思うとニヤニヤしてしまいますね。
田中さんは大学時代民族音楽を学んでいたとのことですが、それもこういう風に活きてるんだなぁと思ったりもします。
Dメロの畳みかけるような展開・吉岡茉祐さんと青山吉能さんのハイトーンでの掛け合い、とても美しいです。青山吉能さんそのものも美しいです。
これもゆったりとした気持ちで聴ける曲だとは思うのですが、その中にちゃっかりaugが入ってるのはもう言い訳のしようがないaugジャンキーですね。
(こんなことを言っていますが、個人的には2018年のアニソンの中でも1,2を争うレベルで好きです)
- 七つの海のコンサート/山下七海
七つの海のコンサート/山下七海(わぐらぶ限定 TUNAGO東北ろっけんソロイベントツアー)
「わぐらぶ限定TUNAGO東北ろっけんソロイベントツアー」のために書かれた曲です。
この曲はイベントのパンフレットに付属するCDに収録されているのですが、そのパンフレットの中で田中さんは『山下さんからは「海」をテーマに、という要望があった。山下さんと「海」の共通点を探していたが、「海」が名前の一文字であるという"自明の理"に立ち戻り、山下さんのキャラソンを書くことにした』という内容の話をされていました。
その言葉通り、山下さんの天性の声質を活かしたかわいらしいポップな楽曲に仕上がっています。
ちなみに秋田で行われたソロイベントでは当然この曲が歌われたわけですが、イベントのゲストに田中さん(とDeNAの岡村さん)を呼んでいました。
その情報を家で知った僕、発狂してましたね。出るなら告知してください(涙目)
【楽曲試聴】「桜の風」(歌:アナスタシア、五十嵐響子、依田芳乃)
「アイドルマスターシンデレラガールズ」のMASTER SEASONSの最後を飾る4枚目、SPRINGの全属性曲にあたる曲です。
Aメロからaugを繰り返し何度も何度も使うことにより、不安定さを演出していたのがBメロでは一転シンプルなコード進行にギターも8分の刻み。「♪動き出した~」という歌詞の通り、動き出した感があります。そしてサビはいつも通りしっかりと美メロと、「らしさ」がつまった楽曲かなぁと思います。
- *Heart Confusion*/オルタンシア
【Re:ステージ!】6月20日発売3rdシングル「*Heart Confusion*/オルタンシア」試聴動画
「Re:ステージ」内のユニット「オルタンシア」の3rdシングルの表題曲です。
future bass感もあるトラックに田中さんらしい複雑なメロディが乗っている、そんな感じですね。
Dメロから急に楽器隊が元気に(笑)なるのがおもしろくてたまりませんw
「♪はじめてだもん~」のところなんかまさに田中さん!って感じのメロディですね。
ちょっと捻くれめの楽曲の方が好きだよって方には是非オススメしたい1曲だと思います。
【楽曲試聴】「いとしーさー♥」(歌:輿水幸子、多田李衣菜、藤原肇、水本ゆかり、森久保乃々)
アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ劇場」の3rdSEASON7月のEDテーマです。
「スキノスキル」に次ぐ民族音楽シリーズ、今度は琉球編ですね。
とはいっても使われている音(三線や指笛なんか)は琉球音楽っぽいですがトラックはレゲエ要素を多く含んでいます。琉球の音でレゲエやってる、ってイメージでしょうか。
それをしっかりまとめ上げてくる編曲力、流石田中秀和としか言いようがないですね。頭が上がりません…
・人類みなセンパイ!/アズマリム
VTuberのアズマリムちゃんの初めてのソロ曲。
作編曲はまふまふさんと共作になっていますが、かなり田中さんの色が濃く出ていると感じます。
イメージとしては「グッドラック ライラック」とかが近いでしょうか。
アズリムちゃんの歌がキャラソンっぽい歌い方で大変かわいらしいです。僕は好きですね。いろいろ大変だとは思いますが頑張ってほしい…
- 遠回りハイウェイ/河野万里奈
ニコ生のライブ配信で1回聞けて以来耳にしてないので、早く音源化してください。
以上、2017~18の田中さんの楽曲について見てきました。
で、楽曲紹介の中でも何度か出てきている田中さんのコード進行についてちょっと触れておこうかなと思います。
ある程度音楽の勉強をされている方に「田中秀和と言えば?」と聞けばほぼ間違いなく「aug」という答えが返ってくるかと思います。
augというのはメジャーコードの5度の音を半音上げる(#する)とできるコードです。文字で書いても分からないと思うので是非ご自身の耳で確かめてほしいのですが。
正直なところ、響きを確認してもらっても「あまり聞き馴染みがないなぁ」と感じるかもしれません。実際楽曲内でこのコードが主役、というよりは「繋ぎ」という使い方の方が圧倒的に多いです。
ところが田中さん、その範疇に収まらない使い方をしているのです。
有名なのはやはり「灼熱スイッチ」のサビ冒頭でしょうか。
Gaug/Fという通常なら「繋ぎ」に使われるコードであるaug、しかもルートが違うものがサビ頭に来るというぱっと見では理解しがたいものです。
野球で例えると1番ピッチャー大谷みたいなもんですね、レアケース中のレアケース、しかし実際に起こった出来事という意味で。(これ伝わるのか?)
本人も「神前さんには『augは繋ぎのコード』と言われるが自分はそうは思わない。それ単独でも彩りのある響きである」というようなことを仰られていましたが、そういう意図がこもっているのかなぁと思いますね。
この「aug+その構成音外のルート音」っていうコードについてはいくつか名称がありまして。
「分数aug」はよく目にしますし、ファンの間では「田中aug」と呼ばれることもあります。また、海外では「Blackadder Chord」という名称があるそうです。
そして最近ゆゆうたという(知らない人は知らなくていいです)弾き語り生主によって「イキスギコード」という名称がつけられ、急速にその広まりを見せています。
これに関しては少し思うところがあるので書かせてもらいますが、ぶっちゃけ名称なんて(伝わるのであれば)なんでもいいっちゃなんでもいいと思うんですよ。
ただ「イキスギコード」は流石に汚いのでちょっとなぁ…とも思うんですよね。
実際田中さんの楽曲を聴いてて「うわここのこのコード気持ちいいな」ってなること自体はあるので気持ちは理解できるのですが、ちょっと口に出して言うには憚られる面もありますよね。だから僕個人としてはあんまり使いたくない名称だなぁという感じです。
良くも悪くも「イキスギコード」っていう言葉にはインパクトがありすぎて…存在が広まるのは良いと思いますが、よく理解していない人に誤用されるのが一番怖いです。
まあ僕1人が言ったところでどうにかなる話ではないんですが、そういうことを思ってる人もいるよっていうことは頭に入れておいてほしいかと思います。
ちなみに僕自身は「augのオンコード」という言い方が一番多い気がします。
さて、話が少し逸れましたがこのコードについて詳しく知りたい人は解説しているブログを探してみると良いかと思います。
あと、ニコニコ大百科の記事もなかなか充実しているので目を通すのも良いかと思います。
それから田中さんがよく使うコード進行に「ハレ晴レ進行」と呼ばれるものがあります。こちらも解説は省略しますが、田中さんに限らずアニソン業界では頻出のパターンです。
田中さんの楽曲だと「Star!!」「カレンダーガール」「少女交響曲」などでしょうか、もちろん他にもたくさんあるんですけど。
特に田中さんはこれをサビで使うことが多いのですが、明るさと切なさを兼ね備えた進行ですので楽曲の表情をつけるのに適していると感じているのかもしれません。
さて、コード進行の話ばかりしてしまいましたが、何もコード進行だけが音楽ではないということは何度も述べてきていますね。
難しいコード進行は勉強すればできるようになりますが、それに合ったメロディを考えるのはセンスによる部分が多いかと思います。勿論勉強で補える部分もありますが、結局のところ作り手の感性による面が大きいというのが僕の持論です。
また、日本人はメロディを特に重視しがち、という話もあります。アニソン業界ではやはりキャッチ―なものが主流となりますので、メロディの感性というのは作家にとって特に大事な要素だと思います。
その点田中さんは癖こそありますがそれをキャッチ―に聴かせる術を持っている作家で。たとえ珍しいコード進行を使っていたとしても、その点だけは失われないと思います。
そのバランス感覚があるからこそ、これだけのヒット曲を生み出し続けられているのでしょう。
さて、長々と語ってきましたがそろそろおしまいにしたいと思います。
最後まで読んでくださった方がどれぐらいいるのか分かりませんが、ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました。
僕の田中秀和愛、伝わっていると嬉しいです。
これからもこんな感じで勝手に熱く音楽を語ると思うので、またその時はよろしくお願いします。
長文失礼しました、それでは~。