「桜の風」のコード進行の話。
皆さんお久しぶりです。
元気ですか?私は元気です。
6/2,3とミリオン5thでSSAに行ってました。
いや~最高でしたね。
特に初日の新田目翔繋ぎ(花ざかり→PBA)は熱かったですねぇ。
で、それはさておき本日6/4は僕が尊敬してやまない神作曲家こと田中秀和さんの31歳の誕生日です。
Twitterの方には記念動画として「桜の風」のピアノアレンジ動画をアップしたんですが、その時にコードを採ったのでせっかくなのでちょっと話しておこうってなもんです。
(映像についてはノーコメントでお願いします)
今回採ったコードはこちら。
記事内は度数表記で書いていくので、見比べながら読んでください。
・Aメロ
| ⅠM7 ⅠaugM7 | Ⅰ6 ⅠaugM7 | ×2
…………
いきなりなんやねんこれ?
いや、初っ端から飛ばしてますね…
augM7はaugにM7thの音が加わっているコード。M7(#5)などと書かれることもあります。
(僕はaugって言いたいだけなのでこっちの表記ですが)
んで、これが何なのかって話なんですけどM7をちょっと横に置いとくとⅠ→Ⅰaug→Ⅰ6→Ⅰaugですね。
これは5thの音が半音で増減している進行になります。
実際にインストで聴いてみると分かりやすいと思うのですが、なんだかそわそわする、不安定な印象ですね。
| ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅳ6 ⅣaugM7 | ×2
からのこれですよ。
Ⅰ→Ⅳに進んでも同じことを繰り返していて、前述の通り不安定さを感じさせます。
行ったり来たり感、と言った方がいいのかもしれませんが。
| Ⅲm7 ⅢmM7 | Ⅵ7 Ⅵaug | Ⅱm7 ⅡmM7 | Ⅴ Ⅴaug |
そしてまたaugマシマシ。
元は3625の進行ですがそこにmM7とaugのコードが挟まっています。
mM7はルートをomitするとaugになる(例:ⅢmM7のルートをomitするとⅤaug)ので、augとは近しいコードです。
こんだけ増五度を聴かされることはなかなかないんじゃないでしょうか。
少なくともアニソン・ゲーソンの範疇ではほぼないと思います。
| ⅠM7 Ⅰ7 | Ⅴm7/bⅦ Ⅵ7 | ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅴsus4 |
前半はルートがⅠ→bⅦ→Ⅵと美しく流れていきます。
Ⅵ7からはⅣM7に行き、そこから後半はⅣ→Ⅴが少し弄られた形ですね。
最後がsus4になっているので、通常のⅤ(ドミナント)よりはⅠ(トニック)に行きたい感は薄れますね。
・Bメロ
| Ⅲm Ⅳ | ×2
さっきまでとは打って変わってシンプルにダイアトニックの3和音が2つ×2回並ぶだけです。
1番のここの歌詞が「動き出した」なんですが、それに合わせてここから曲そのものが動き出す印象を受けます。
| Ⅴ #Ⅴdim | Ⅵm Ⅱ/#Ⅳ |
3周目はちょっと変わります。
強拍にⅤを持ってきてからのこの進行はしばしば他の田中秀和楽曲でも見られます。
(Polaris/Wake Up,Girls!のBメロなど)
| Ⅱm Ⅵbaug | Ⅴ |
ここは正直分からなかった…
最初に聴いた時から「augやんけwwwwww」って思ったはいいもののⅣかⅤだろうとタカをくくっていたら違うっぽくて?????って顔をしていた(諦め)
・サビ
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
で、サビです。
Ⅰ→Ⅶm7(b5)・Ⅲ7のツーファイブ分解は田中秀和曲頻出。
Ⅲ7の後ですが、サビ前半では素直にⅥmに行くパターンが多かったのですが最近ではⅣM7に行ったりもします。
今回みたいにⅤm7に行くのはサビ後半でやることが多かったですね(M@GIC☆とか)。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵm7 | Ⅱm7 Ⅱ7 | Ⅴ |
Ⅳm7→ⅣmM7/bⅦ→Ⅲm7もしばしば出てくるパターン。
ⅣmM7/bⅦ=bⅦ7(9,#11)omit3rdで、bⅦ7はサブドミナントマイナーの代理なのでこのような進行が可能なわけですね。
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
ここはさっきと一緒。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵ7 | Ⅱm7 Ⅰ/Ⅲ | Ⅳ Ⅴ |
途中までは一緒ですがⅥm7→Ⅵ7に。
Ⅱm7へのセカンダリードミナントとして機能しています。
そこからはⅡ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴとルート上昇のパターン。
こういうときⅢm7ではなくⅠ/Ⅲを使っていると「ああ、"っぽい"な」と思います。
| Ⅳ Ⅰ/Ⅲ | Ⅱm7 Ⅴ | ×2
見ての通りです。
4から下降してツーファイブを2回繰り返します。
| Ⅵm bⅥaug | Ⅰ/Ⅴ #Ⅳm7-5 | Ⅳ | Ⅴsus4 |
前半は以前の記事でも取り上げたことのあるⅥmからの下降クリシェの常套句です。
あとはⅣ→Ⅴsus4と動いてサビ終わり。
この次がⅣM7ってところまでは採ったんですが動画の尺的にここまでで終わりだったので解説も終わります(あとは誰か偉い人教えて)。
まあだいたいこんな感じでした。
耳は良くないので多分随所に間違いがあると思いますが、是非訂正してください(他力本願寺)。
そしてブログを書いてたら日付が変わってしまった。
お誕生日おめでとうございました(完)
それではまた次回~!
元気ですか?私は元気です。
6/2,3とミリオン5thでSSAに行ってました。
いや~最高でしたね。
特に初日の新田目翔繋ぎ(花ざかり→PBA)は熱かったですねぇ。
で、それはさておき本日6/4は僕が尊敬してやまない神作曲家こと田中秀和さんの31歳の誕生日です。
Twitterの方には記念動画として「桜の風」のピアノアレンジ動画をアップしたんですが、その時にコードを採ったのでせっかくなのでちょっと話しておこうってなもんです。
(映像についてはノーコメントでお願いします)
田中秀和(MONACA)さん、31歳の誕生日おめでとうございます!この1年も是非神曲を作っていただきたいですね。
— あんでぃくんさん@6/2,3ミリ5th (@aPnKdMyN) 2018年6月3日
というわけで、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MASTER SEASONS SPRING!から「桜の風」をピアノアレンジしてみました。演奏は真面目なので聴いてください。#田中秀和生誕祭2018#imas_cg pic.twitter.com/UQtnppmsTX
今回採ったコードはこちら。
記事内は度数表記で書いていくので、見比べながら読んでください。
・Aメロ
| ⅠM7 ⅠaugM7 | Ⅰ6 ⅠaugM7 | ×2
…………
いきなりなんやねんこれ?
いや、初っ端から飛ばしてますね…
augM7はaugにM7thの音が加わっているコード。M7(#5)などと書かれることもあります。
(僕はaugって言いたいだけなのでこっちの表記ですが)
んで、これが何なのかって話なんですけどM7をちょっと横に置いとくとⅠ→Ⅰaug→Ⅰ6→Ⅰaugですね。
これは5thの音が半音で増減している進行になります。
実際にインストで聴いてみると分かりやすいと思うのですが、なんだかそわそわする、不安定な印象ですね。
| ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅳ6 ⅣaugM7 | ×2
からのこれですよ。
Ⅰ→Ⅳに進んでも同じことを繰り返していて、前述の通り不安定さを感じさせます。
行ったり来たり感、と言った方がいいのかもしれませんが。
| Ⅲm7 ⅢmM7 | Ⅵ7 Ⅵaug | Ⅱm7 ⅡmM7 | Ⅴ Ⅴaug |
そしてまたaugマシマシ。
元は3625の進行ですがそこにmM7とaugのコードが挟まっています。
mM7はルートをomitするとaugになる(例:ⅢmM7のルートをomitするとⅤaug)ので、augとは近しいコードです。
こんだけ増五度を聴かされることはなかなかないんじゃないでしょうか。
少なくともアニソン・ゲーソンの範疇ではほぼないと思います。
| ⅠM7 Ⅰ7 | Ⅴm7/bⅦ Ⅵ7 | ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅴsus4 |
前半はルートがⅠ→bⅦ→Ⅵと美しく流れていきます。
Ⅵ7からはⅣM7に行き、そこから後半はⅣ→Ⅴが少し弄られた形ですね。
最後がsus4になっているので、通常のⅤ(ドミナント)よりはⅠ(トニック)に行きたい感は薄れますね。
・Bメロ
| Ⅲm Ⅳ | ×2
さっきまでとは打って変わってシンプルにダイアトニックの3和音が2つ×2回並ぶだけです。
1番のここの歌詞が「動き出した」なんですが、それに合わせてここから曲そのものが動き出す印象を受けます。
| Ⅴ #Ⅴdim | Ⅵm Ⅱ/#Ⅳ |
3周目はちょっと変わります。
強拍にⅤを持ってきてからのこの進行はしばしば他の田中秀和楽曲でも見られます。
(Polaris/Wake Up,Girls!のBメロなど)
| Ⅱm Ⅵbaug | Ⅴ |
ここは正直分からなかった…
最初に聴いた時から「augやんけwwwwww」って思ったはいいもののⅣかⅤだろうとタカをくくっていたら違うっぽくて?????って顔をしていた(諦め)
・サビ
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
で、サビです。
Ⅰ→Ⅶm7(b5)・Ⅲ7のツーファイブ分解は田中秀和曲頻出。
Ⅲ7の後ですが、サビ前半では素直にⅥmに行くパターンが多かったのですが最近ではⅣM7に行ったりもします。
今回みたいにⅤm7に行くのはサビ後半でやることが多かったですね(M@GIC☆とか)。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵm7 | Ⅱm7 Ⅱ7 | Ⅴ |
Ⅳm7→ⅣmM7/bⅦ→Ⅲm7もしばしば出てくるパターン。
ⅣmM7/bⅦ=bⅦ7(9,#11)omit3rdで、bⅦ7はサブドミナントマイナーの代理なのでこのような進行が可能なわけですね。
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
ここはさっきと一緒。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵ7 | Ⅱm7 Ⅰ/Ⅲ | Ⅳ Ⅴ |
途中までは一緒ですがⅥm7→Ⅵ7に。
Ⅱm7へのセカンダリードミナントとして機能しています。
そこからはⅡ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴとルート上昇のパターン。
こういうときⅢm7ではなくⅠ/Ⅲを使っていると「ああ、"っぽい"な」と思います。
| Ⅳ Ⅰ/Ⅲ | Ⅱm7 Ⅴ | ×2
見ての通りです。
4から下降してツーファイブを2回繰り返します。
| Ⅵm bⅥaug | Ⅰ/Ⅴ #Ⅳm7-5 | Ⅳ | Ⅴsus4 |
前半は以前の記事でも取り上げたことのあるⅥmからの下降クリシェの常套句です。
あとはⅣ→Ⅴsus4と動いてサビ終わり。
この次がⅣM7ってところまでは採ったんですが動画の尺的にここまでで終わりだったので解説も終わります(あとは誰か偉い人教えて)。
まあだいたいこんな感じでした。
耳は良くないので多分随所に間違いがあると思いますが、是非訂正してください(他力本願寺)。
そしてブログを書いてたら日付が変わってしまった。
お誕生日おめでとうございました(完)
それではまた次回~!