音楽は今日も息をする。

あんでぃの音楽関連の記事を書くブログ。MONACAと田淵智也多め。

今年の10曲(2020年編)

お久しぶりです。

前回の記事で「毎回お久しぶりですって挨拶してる」って話をしたんですが、またお久しぶりになってしまいました。

「このネタで記事を書こう」と思いながら1週間ほど過ごしているうちにタイミングを逃したような気がして結局書かずじまい、というのを繰り返して気付いたら年末になっていました。時の流れは速いもんですね。

 

さて、そんなわけで年末恒例の今年の10曲を紹介していきたいと思います。

選定対象は2020年に初めて音源が解禁された曲(CD発売・各種サイトもしくはアプリでの配信等)、それ以外の条件は特になしとなっています。

紹介はだいたいの時系列順になっています(多分)ので、それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

 

それでは早速紹介していきたいと思います!

 


 1)Well Wishing Word/水瀬いのり

作詞・作曲・編曲:栁舘周平

 

水瀬いのりの8thシングル『ココロソマリ』の3曲目に収録されている曲です。

明るくポップな曲調+水瀬さんのかわいい歌声で前向きな印象を受けるのに対して、歌詞に注目すると「バイバイ」が繰り返され切なさが残る、そんな真逆の感情が掛け合わさることがこの曲の良さに繋がっていると思います。

 

この曲の作詞・作曲・編曲を担当されている栁舘周平さんは2020年だけでも水瀬いのり『クリスタライズ』や八月のシンデレラナイン『摩擦主義』、Argonavis from BanG Dream!『Starry Line』『What-if Wonderland!』など多くの楽曲に携わっており、今年最も注目されたアニソン作家と言っても過言ではないかもしれません。来年以降の活躍にも期待ですね。

 

2)キラメキライダー☆/hololive IDOL PROJECT

作詞:辻純更 作曲・編曲:石濱翔(MONACA)

 

VTuber事務所ホロライブの公式楽曲として配信されている曲です。

石濱さんといえば『アイカツ』シリーズを始めとしたいわゆる「集合曲」をたくさん書かれていますが、特にピアノ+ストリングスのドラマチックさと生バンドの爽やかさが共存しているような曲が印象的です。

この曲もそんな例に漏れずドラマチックで爽やかな曲で「らしさ」が滲み出ていると思いました。

あとサビ前(キラメキライ"ダー☆")で鳴るコード、石濱さんが好きな人でここ好きじゃない人はいないと思います。冗談抜きで。

 

 

ちなみに僕はホロライブに全く詳しくないのですが、推してる人が聴くとまた特別な感情になれるんでしょうね……

 

3)好きだよ、好き。/DIALOGUE+

作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) 編曲:佐藤純一(fhána)

 

声優ユニットDIALOGUE+のミニアルバム『DREAMY-LOGUE』の2曲目に収録されている曲です。

田淵智也さんの提供曲といえばアゲアゲでコールモリモリ!盛り上がる!みたいな曲が「田淵っぽい」と評されることが多い印象があります(もちろんそれはそれで良い)が、僕は逆にこういうしっとりした曲の方が「田淵っぽい」と思っています。

 

個人的に一番「田淵っぽさ」を感じるポイントは「メロディ」で、それで言うとこの曲はUNISON SQUARE GARDENにあってもおかしくないと思います。

ただ歌詞に関してはきっとユニゾンでは出てこないでしょう(もし斎藤宏介が「♪好きだよ、好き。」なんて歌い出したら事件ですよ)。

 

つまりこの曲はDIALOGUE+というユニットのために作られていて、彼女たちが歌うことに意味があるのがこの『好きだよ、好き。』という楽曲なんだと思います。

 

4)ゴールデンスパイス/GEMS COMPANY

作詞:辻純更 作曲・編曲:瀬尾祥太郎(MONACA)

 

アイドルグループGEMS COMPANYのメジャーデビューアルバム『precious stones』の11曲目に収録されている曲です。

瀬尾さんは昨年の10曲で選んだ『形而境界のモノローグ』などGEMS COMPANYに多くの楽曲を提供されており「ジェムカンといえば瀬尾さん」の構図が出来上がりつつあります。

この曲はディスコ調のアイドルソングで、同じくMONACA田中秀和さんが作編曲の『オリジナルスター☆彡』を想起させるところもありますが、3:28辺り~の間奏→Bメロに戻る箇所など瀬尾さんのカラーもしっかり出ていて流石といった感じです。

 

2020年は暗いニュースが多い1年だったと思いますが、こんな年にこんな底抜けて明るい楽曲が生まれたのは本当に凄いですね。

 

5)アンチテーゼ/夏川椎菜

作詞・作曲・編曲:すりぃ

 

夏川椎菜の4thシングル『アンチテーゼ』の表題曲です。

恐らく2020年下半期で一番聴いた曲はこれですね。

 

昨年の10曲の記事でも「アーティストとしての方向性がバッチリ定まっている」という話を書いたんですが、この曲もぶれずに貫き通しているのが良いんですよね。

 

あとイントロからマイナーで来てサビでメジャーに転調するのがすごく好きです。

これ自体は特別珍しい手法というわけでもないんですが、ここからサビだぞ!と明示してくれた上でサビでドカンと来るのが良いですね。

ちなみに作詞・作曲・編曲を担当されたすりぃさんは元々ボカロPとして活動されていた方で、この曲がメジャー初書き下ろしだそうです。

 

6)1・2・3/西川くんとキリショー

作詞・作曲:まふまふ 編曲:まふまふ、田中秀和(MONACA)

 

西川貴教さんと鬼龍院翔さんのユニット、西川くんとキリショーによるアニメ『ポケットモンスター』のOP曲です。

原曲はAfter the Rain(そらるさんとまふまふさんのユニット)の歌唱で、こちらのverは第32話から歌唱が交代するのに合わせて新しく編曲されたものになります。

原曲と比較するとロックテイストが強くなっていて、特にサビの裏で鳴っているギターがかっこよくて思わず歌いたくなってしまいます。

 

そして僕にとって何より嬉しかったのが田中秀和さんが参加していることです。

僕が田中秀和さんのことを大好きなのは過去の記事にもある通りで言わずもがな的なところはありますが、同時にポケットモンスターというコンテンツもとても好きなんですよね。

「人生で1番プレイしたゲームは何?」と問われたら即答で「ポケモン」と答えるぐらいにはプレイしていますし、カードやアニメ、映画もそれなりに追っかけています。

そんな大好きなコンテンツに好きなクリエイターが携わることの喜びの大きさと言ったら、もう語り尽くせません。ただひたすら感謝ですね……

 

7)アカシア/BUMP OF CHICKEN

作詞・作曲:藤原基央 編曲:BUMP OF CHICKEN

 

BUMP OF CHICKENの25thシングル『アカシア/Gravity』の表題曲で、『ポケットモンスタースペシャルミュージックビデオの『GOTCHA!』のテーマソングになっています。

 

そうです、またポケモンです。

先ほど書いたので一旦ポケモンの話は置いておくとしてBUMP OF CHICKENの話をすると、僕が初めて好きになった「アーティスト」ってBUMPなんですよね。

きっかけは中学生の頃友人に「めっちゃ良いよ」と勧められた、というごく普通のエピソードですが、初めて聴いた時の衝撃は今でもよく覚えています。

それまで音楽に対して特に何とも思わず「聞く」だけだったのが積極的に音楽を「聴く」方向に変わっていったのは、BUMPのおかげと言っても過言ではないのです。

 

しかし近年リリースされた曲に関しては「好きな曲はあるものの、以前ほどの熱量で聴き込む曲は少なくなってきたなぁ」と思っていました。

昔は全曲好きなアルバムばかりだったのに、近年だと1アルバムで好きな曲は3,4曲程度。

それはBUMPが変わったのか?それとも自分が変わったのか?どちらなのかは分かりませんでしたが、何となくそういうもんなんだろうと思いながら過ごしていました。

 

そんな中で発表されたBUMP×ポケモンのコラボ、初めて映像を見たとき比喩ではなくガチで泣きました。


【Official】Pokémon Special Music Video 「GOTCHA!」 | BUMP OF CHICKEN - Acacia

この映像の素晴らしさも語りたいところではありますが、そこまで語っていたら本当にキリがなくなってしまうので今回は割愛ということで。

 

曲についてですが、冒頭のアルペジオから始まってAメロ、Bメロにかけては「BUMPらしさ」を感じるところにサビの転調で一気に世界が開けるような感覚になれるのが良いですね。

そして歌詞です。

BUMPの歌詞と言えば「僕」と「君」の関係性が描かれる印象が強く、この曲もそのうちのひとつなのですが、この曲の「僕」と「君」は「トレーナー」と「ポケモン」と捉えることもできます。

前述の『1・2・3』ではポケモンを強く意識したワードが散りばめられていましたが、この曲にはそういったワードは入っていません。

にも関わらずどこかポケモンを感じられるというのが、BUMPと他の作品が交わる時の彼らなりの距離感なんだと思います。

 

今年はいろいろありましたが、根本の部分は昔から変わっていなかったことに気付けたのが良かったです。

 

8)弥生町ロンリープラネット/UNISON SQUARE GARDEN

 作詞・作曲:田淵智也 編曲:UNISON SQUARE GARDEN

 

UNISON SQUARE GARDENの8thアルバム『Patrick Vegee』の9曲目に収録されている曲です。

このアルバムがすごく良くてどれも10曲に選んでもいいぐらいではあったのですが、悩んだ結果これにしました。

 

『Patrick Vegee』というアルバムは曲同士の繋がりを特に強く意識した作品なのですが、『世界はファンシー』の最後の歌詞を「Fancy is lonely.」を受けて始まり、この曲の最後の歌詞「そして僕らの春が来る」で『春が来てぼくら』へ繋ぐような構成になっています。

このような仕掛けは他にもいくつかありますが、前後両方の曲と明確に関係性を持っているのはこの曲ぐらいなので重要な立ち位置を占めているようにも思えます。

 

曲調やサウンドとしては『夕凪、アンサンブル』の正統進化系という印象で、インディーズ~メジャーデビュー直後ぐらいの雰囲気を残しつつ16年目の懐の深さみたいなものも感じることができるのは長く追ってきた人間としては感慨深いですね。

 

9)First Step/長瀬麻奈(神田沙也加)

作詞:PA-NON 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)

 

IDOLY PRIDEというコンテンツの曲です。

CD発売は来年3月ですが、各種サブスク・配信サービスなどでフルが既に解禁済みなのでOKということで。

 

 

2番Bメロからサビに行かないのも含めてウマ娘キャラクターソング『Silent Star』に近いものを感じますし、サビの前半の静かな感じから後半で大きく動き始める展開はWake Up,Girls!Beyond the Bottom』を思い出します。

また曲全体を通して美しいストリングスが鳴っているのも印象的ですが、この曲のストリングスアレンジを担当しているTansaさんは田中秀和さんの楽曲が大好きとのことで、"愛"を感じますね。

 

10)オレンジタイム/輿水幸子(竹達彩奈)、白坂小梅(桜咲千依)、星輝子(松田颯水)

オレンジタイム (M@STER VERSION)

オレンジタイム (M@STER VERSION)

  • provided courtesy of iTunes

 作詞・作曲・編曲:広川恵一(MONACA)

 

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージのイベント楽曲で、CDとしては『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER GOLD RUSH!05オレンジタイム』に収録されています。

 

一言で言ってしまうと「広川さんらしい曲」です。

レトロなサウンドにちょっと捻くれたポップさ、これこそ広川曲の真骨頂といっても過言ではないですね。

2番の展開がとてもかっこいいので、もしフルサイズで聴いたことない方が居るなら是非聴いてほしいです。

(サブスクにないのが残念です。アイドルマスターさん、何とかなりませんか?)

 


というわけで以上を「今年の10曲」とさせていただきます。

 

2020年は今までの日常が大きく変わり、音楽に触れる機会も場所も大きく減ってしまいました。

2021年は果たしてどんな世界になっていくのか?今まで以上に想像はつきませんが、来年の年末もこんな風に好きな音楽を語れるような未来であってほしいと願いながらこの記事と2020年の締めとさせていただきたいと思います。

また来年もよろしくお願いします。

 

それでは~