今年の10曲(2018年編)
みなさんお久しぶりです。
2018年もそろそろ終わりに近づいてきましたね。
というわけで、僕が完全に主観で選んだ「今年の10曲」を紹介したいと思います。
選定対象は2018年に初めて音源が解禁された曲(CD発売・各種サイトもしくはアプリでの配信等)、それ以外の条件は特になしとしました。
前回の記事と多少被る点もありますがご了承ください。
では次から早速紹介に入ります!
・スキノスキル/Wake Up,Girls!
Wake Up, Girls! / スキノスキル MV short.ver
前回も紹介したじゃねーか
2018年どころか僕の人生の中でもTOP10に入るんじゃないか?ってぐらい好きですね。
インストでケルト音楽としても聴けるだけのクオリティの高い編曲、美しさすら感じるメロディとコードワーク、そしてその上に女性声優の声が乗る、こんなに完璧な曲あります???特に2サビ終わり~Dメロ~ラスサビの流れは国宝級の美しさ。
作詞:Wake Up,Girls! 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
前回も(以下略)
正直もう改めて書くことないんじゃないかなって思い始めていますがブログなのでちゃんと書きます。
BPM130前後の4つ打ち系の楽曲がこの世で1番心地よく聴ける音楽だと思ってるんですが(個人差があります)、まさしくそれに当てはまる曲ですね。
前回書かなかった内容としてちょっとだけコードの話をすると、この曲にはⅣM7 ⅣmM7/bⅦ Ⅲm Ⅵmの形が何回か登場します。ⅣM7→ⅣmM7だと割とよく見かける進行ですが、ルートがbⅦに行くので独特の浮遊感を生み出していますね。しかもルートで見るとⅣ→bⅦからⅢ→Ⅵの動きが半音移動になっていて美しい(これはススメ☆オトメ ~jewel parade~のサビ、ⅣM7 bⅦM7 Ⅲm7 Ⅵm7と同様です)。
さらにサビではⅠ Ⅶm7-5・Ⅲ7でⅥmを期待させてからのⅣM7→ⅣmM7/bⅦなので二重にドキッとしますね。
ちなみにですがⅣmM7/bⅦ=bⅦ7(9,#11)omit3で、ここからさらに5度をomitするとかの有名な(?)Ⅲaug/bⅦと同じ構成音になります。
・いとしーさー❤/輿水幸子(CV:竹達彩奈)・多田李衣菜(CV:青木瑠璃子)・藤原肇(CV:鈴木みのり)・水本ゆかり(CV:藤田茜)・森久保乃々(CV:高橋花林)
【楽曲試聴】「いとしーさー♥」(歌:輿水幸子、多田李衣菜、藤原肇、水本ゆかり、森久保乃々)
前回も(以下略)
正直(以下略)
前回の記事で書いてないことを書こうと思ったところでまたこういう話をしちゃうんですが…
Bメロ♪期待しすぎちゃはしたないかな…?でルートがbⅦ→Ⅵ→bⅥ→Ⅴ→#Ⅳ→Ⅳ→Ⅲ→bⅢと半音ずつ下降してきてからの♪ざわわさとうきび!でⅡ→Ⅲ→Ⅳ→(bⅦ?)→Ⅴ→bⅥ→bⅦ→Ⅶと盛り上げてサビ頭Ⅰに繋げるのが美しすぎるんですよね。多分「コードとか全然わからないけどこの曲のサビへの盛り上げ方好きだなー」って人いると思うんですけど、そういう層にも勿論刺さるしこうやって研究する層にも刺さる作りだと思います。やっぱり田中秀和はすげぇなって…
・アンデッド・ダンスロック/白坂小梅(CV:桜咲千依)・松永涼(CV:千菅春香)
いやーほんま広川恵一のバンドサウンドは強い。何がすごいってこれですよ。
【アイドルマスター シンデレラガールズ】
— 広川恵一(MONACA) (@HirokawaKeiichi) 2018年11月3日
作詞 作曲 編曲をさせて頂いた「アンデッド・ダンスロック(M@STER VERSION)」
配信が始まっております。
バックコーラス&ドラム&ギター&ベース の演奏もやらせてもらいました。ぜひ、お聴きください。https://t.co/mTozGfYWgv
以前からベースはよく弾いてたんですが最近ギターも弾くようになり、ついにコーラスにドラムに作詞まで全部自分でこなしてしまうというね…しかも音が良いのはなんなんですかね。ラスサビのバッキング一瞬だけ変えるところかっこよすぎる…
・クレイジークレイジー/一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ)・宮本フレデリカ(CV:髙野麻美)
作詞:BNSI(MCTC) 作曲・編曲:BNSI(Taku Inoue)
おかしくなっちゃうよ(聴く側が)
イノタクさんBNSI退職されたので恐らくこれが最後のBNSI名義での提供になると思われます。AJURIKAさんみたいにこれからも普通に提供してくれると信じてますけどね。
あとこれはイノタク曲に限ったことじゃないんですが、アイマス(特にコロムビア)楽曲っていろんなジャンルの曲がある中でアイドルっぽくアレンジする、ではなく普通にそのジャンルの"ガチ"を持ってきてくれるのが良いんですよね。この曲もガチのダンスミュージックで、特に3:40あたり~がバキバキでかっこいい…
ところでこれはくくり的にはfuture bassでいいんですかね(NIWACA)
・花ざかりWeekend✿/桜守歌織(CV:香里有佐)・豊川風花(CV:末柄里恵)・北上麗花(CV:平山笑美)・馬場このみ(CV:高橋未奈美)
「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」ゲーム内楽曲『花ざかりWeekend✿』MV
作詞:唐沢美帆 作曲・編曲:新田目翔
昨年末のPBAから始まり今年は新田目翔さんの飛躍がすごかったですね。
中でもゆるキャン△のOP「SHINY DAYS」とこの曲の効果は特にデカかったんじゃないかなぁと思います。
ハロプロを耳にしながら育ったオタクがこれを聴いて「うわ、なんか懐かしい感じあるな」と思うのは必然のことなんですよね、勿論僕もその中の1人に含まれるわけですが。
サビで+2転調するのいいですよね。解放感が増すというか。
・UNION!!/765 MILLION ALLSTARS
「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」ゲーム内楽曲『UNION!!』MV
作詞:藤本記子(Nostalgic Orchestra) 作曲・編曲:堀江晶太 Orchestra Arrangement:Evan Call
幸いなことにミリオン5th両日現地で見られて、この曲のクレジットを見る前に2回聴いたんですがまさかこれが堀江だとは思いませんでしたね…完全にしてやられた感…(詳しい人は気付いたのかもしれませんけど)
それまでミリの堀江って「Raise the flag」「FairyTaleじゃいられない」っていうかっこいい曲のイメージしかなかったのでまさか全体曲に来るとは思ってなかったんですよね、しかも完全にアイマスの全体曲ど真ん中みたいな曲調で、作曲者予想する時も候補にすら上がらなかったので名前見た時は流石に叫びましたね。
サビ前G→Gb6/Ab→Dbで+1転調するんですが、ここの♪レッツ・ゴー!とGb6/Abが気持ち良すぎて何回聴いても飽きません。
・トキメキアンテナ/るか・りえ・みき from AIKATSU☆STARS!
【アイカツ!フォトonステージ!!】オリジナル新曲ルミナス「トキメキアンテナ」プロモーションムービー(フォトカツ!)
石濱さんも結構augやらdimやら使うので田中秀和と比較されることがたまにありますが、メロの作り方がちょっと違うなぁと前々から思っていて(上手く説明できないんですが)。
この曲で個人的に印象的なのは♪地図「のま」んなかにのメロのファ→レbへの跳躍。
ここコードがDb(キーはEbなのでbⅦ)なので普通に構成音をなぞってるだけっちゃだけなんですが、ファから短六度の跳躍でメジャースケール外のbⅦに当たるレbに行くのがお洒落だなぁと思います。
・NOISY LOVE POWER☆/大橋彩香
大橋彩香 7th single「NOISY LOVE POWER☆」(TVアニメ『魔法少女 俺』OP主題歌)Music Video(short size)
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:本多友紀(Arte Refact)
本多さんも今年はレビュスタがあったりで名前売れたな~と思う作家さん(誰目線だ)。
アイドルマスターSideMに「MOON NIGHTのせいにして」っていう曲があって、これで本多さん良いな~と思って名前を覚えてたんですがこれの発売が2016年7月で、もう2年前という事実に気付いて記事を書きながら衝撃を受けています。
アップテンポ+バンドサウンド+ブラスの曲は基本的に好きみたいなところあるんですが、本多さんは高いクオリティでこれを届けてくれるので特に好きですね。
それとついでに、大橋彩香さんの本多友紀曲としてもう1曲「ハッピーメリーゴーランド!」という曲をオススメしておきます。
・Catch up,latency/UNISON SQUARE GARDEN
UNISON SQUARE GARDEN「Catch up, latency」ショートver.
作詞・作曲:田淵智也 編曲:UNISON SQUARE GARDEN
そういえば田淵智也好きを名乗りながら田淵智也の曲を紹介するの初めてでは…?
田淵曲あるある…サビの4536で安心感すらある。
1stシングル「センチメンタルピリオド」を思わせるところがあって古参UNISONファンとしては嬉しいポイントもありつつ、間奏では近年のUNISONらしい演奏力を見せるパートがあったりと、今のUNISONの王道ってこれなんだなというのを感じさせてくれる1曲です。
ラスサビ♪ジグザグすぎて のあとのライドの音ほんとすき。
にしても今年はUNISONさんよく働きましたね。1月にツアー完走してアルバム出して、そこからシングル2枚とまた全国ツアーして、先日ファイナルを迎えたと思ったら来年またアンコールツアーって…マグロが泳ぎ続けないと死ぬみたいに音楽やってないと死ぬんでしょうね多分。田淵もマグロみたいなもんだし。
というわけで以上が個人的今年の10曲でした。
今年はアーティストを聴くというよりアニソン系ばっか聴いてたなぁと思うので(いろいろ忙しかったのもあるんですけど)来年はもうちょっといろんな音楽を掘り下げたい所存です。
そしておそらくこれが年内最後の更新になるかと思いますので、少し早いですが締めの挨拶をしておこうかと思います。
この1年間いろいろとお世話になりました、来年もよろしくお願いします。
それではみなさん良いお年を !
田中秀和の音楽について(2017~2018編)
はじめまして。あんでぃです。
初めてじゃない方もはじめまして。
音楽関連の記事を書くにあたってまとまってた方がいいかな~と思って新しくブログを作りました。
前のブログでは
こんなんとか
こんなんとか書いてました。
というわけで最初の記事はまた田中秀和の話をしたいと思います。
最近とある有名弾き語り生主の影響で田中さんの楽曲が注目されてるらしいですが、きっかけは何であれ良い楽曲に触れること自体は素晴らしいことですので、これを機にいろんな楽曲に触れてもらえたら1ファンとして嬉しい限りですね。
さて、前述の記事を書いたのが2017年初め頃、今が2018年11月なので2年近く経ったのですが、その間にも田中さんは当然曲をいくつも世に出していて、そのどれもが素晴らしいので、まずそれらの楽曲を見ていきたいと思います。
まずは2017年2月リリースのこちら。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」のSTARLIGHT MASTERシリーズには表題曲に加えてカップリングとしてアイドルのソロ曲2曲目が収録されているのですが、そのうちの1曲という形になりますね。
双葉杏といえば「あんずのうた」や「あんきら!?狂騒曲」など電波曲のイメージが強いかと思いますが、この曲はそれとは真逆のアプローチでしっとりした曲調になっています。
この曲のポイントは「変化」だと思っていて、間奏より前はドラムのスネアの位置が(よくあるパターンであるところの)2,4拍目の表ではなく2拍目の表と3拍目の裏になっているのに対して間奏以降は2,4拍目の表になる点、さらに間奏とアウトロではコード進行が微妙に異なっている点など、絶妙な「変化」が存在します。
歌詞の内容もアイドルとしての「変化」を描いておりますので、その共鳴がより一層曲を輝かせているような気がします。
ちなみに田中さんは以前から「双葉杏の2曲目が出たら書きたい」という趣旨の発言をされていたので、願いが叶った形になりますね。
そしてこれは完全に本筋からは逸れますがこのCD、表題曲は田中さんと同じくMONACAの石濱翔さん、カップリングのもう1曲は小野貴光さん・玉木千尋さんの作編曲となっています。
アニソン近辺の界隈の一線級で活躍する方々が集まっているこのCD、大変オススメです。
アニメ「恋愛暴君」のOPです。
ニャル子さんシリーズOP・ハナヤマタOP・あんハピOPなどなど数々の主題歌を作り上げた最強コンビ田中秀和×畑亜貴の曲です。
実は畑さん、WUG曲の歌詞を書いたのはこれが最初で最後なんですよね。少し意外。
曲としてはAメロから7thコード連発が耳に残りますが、それもサビでキャッチ―なメロを聴かせるための伏線になっていると気付いて感動せざるを得ない、そんな曲構成ですね。サビの「♪出会うために」のメロディが美しすぎて大好きです。
この曲の元ネタ(?)は「ラムのラブソング」であるという事実が本人の口から語られていますが、言われてみると「なるほど」となりますよね。
そしてこれも本題からは少し逸れますが恋愛暴君の劇伴、いつになったら発売してくれるのでしょうか…
MVの青山吉能さんかわいすぎませんか。推せる…
- day by day/鹿乃
アニメ「ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝」のEDです。
前述の「恋愛暴君」と同クールのアニメですが、こちらはハチャメチャアップテンポだった「恋?で愛?で暴君です!」とは真逆のしっとりバラードです。
実は田中さんのバラードってあんまりないんですよね(と言いつつそのうちの1曲を既にこのページで紹介してる…でも本当にあんまりないんですよ!他にはアイカツの「Good morning my dream」とかでしょうか)、でもやはりメロディが良いんです。
コード進行ばかりが騒がれることの多い田中さんの楽曲ですが、やはり根本にあるのはメロディの良さなんですよね。コード進行が珍しいからすごい、だけではなくそういうところにも耳を傾けてほしいところです。
Webアニメ「モンソニ! ダルタニャンのアイドル宣言」のEDテーマです。
現状ショートverしかないので、アニメ本編を見て頂ければ聴けるのですが…何でこの曲はショートverしかないんですか(憤怒)
あの大名曲「カレンダーガール」を2017年の田中秀和が書いたらこうなる、そんな曲です。
Bメロ頭、「♪へいぼーん」の裏で鳴っているコードが全く平凡じゃない(Ⅵaug/bⅢかな?)なのが面白いですね。
(さっきコード進行ばかりが…って言っといてそれかよ、と言われるかと思いますが実際珍しいコード使ってたら言いたくなるのは分かってほしいです。ただし、そればかりじゃないということを胸に留めておいてほしいという話でして。)
【アイカツ!フォトonステージ!!】アイカツ!シリーズ5周年 特別楽曲「アイカツメロディ!」プロモーションムービー(フォトカツ!)
スマホアプリ「アイカツ!フォトonステージ!!」挿入歌です。
制作陣・演奏陣が全く同じな「Let's アイカツ!」の流れを感じますね。
もっというと冒頭の「♪大好きって気持ちが動かす~」のコード進行も「Let's アイカツ!」の冒頭「♪きみにスマイル明日に夢~」と全く同じなんですよね。
そんなことされたらオタクは喜ぶに決まってます。はい。
2サビ後の間奏・ギターソロ~ラスサビの流れがめちゃくちゃ良いんです…この動画には入ってないのが残念ですが…音源を買って聴いてくださいよろしくお願いします。
【楽曲試聴】「イリュージョニスタ!(M@STER VERSION)」(歌:本田未央、佐久間まゆ、鷺沢文香、輿水幸子、新田美波)
スマホアプリ「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」の2周年記念曲です。
「Star!!」や「M@GIC☆」、そして「EVERMORE」(こちらは滝澤俊輔さんとの共作ですね)と要所要所で曲を任されていましたので、来るだろうな~という予想はしていましたね。
アニバーサリーソングらしく本格的なビックバンドサウンドで豪華さを演出しており、聴きごたえがあります。
ラスサビの入り方、初めて聴いた時は凄すぎて「やられた!」と叫んでしまいましたね…これは文章で説明してしまっては勿体ないと思うので、聴いたことない方は是非その耳で確かめて頂きたいです。
- グッドラック ライラック/阿佐ヶ谷みのあ(CV:本渡 楓)・上井草アリス(CV:千本木彩花)・高円寺みこ(CV:東城日沙子)
GATALIS 「グッドラック ライラック」 試聴動画 <TVアニメ『アニメガタリズ』 EDテーマ>
アニメ「アニメガタリズ」のEDです。
「めいあいへるぷゆー?」やシンデレラガールズのアニメ劇伴など、各所でその渋谷系好きを(曲で)表明していた田中さんですが、その一つの到達点なのではないかなと思います。
サビ前「♪心のドア~」の後ろで鳴るaugコードが印象的ですね。田中さんと言えばaugコードと言われる程ですが、この曲にも多用されておりaug愛を感じます。
- Precious Memories/神楽坂砂夜(CV:寿美菜子)・風町陽歌(CV:早見沙織)・クロエ・ルメール(CV:丹下桜)・櫻井明音(CV:佐藤利奈)・椎名心実(CV:佐藤聡美)・村上文緒(CV:名塚佳織)
ソーシャルゲーム「ガールフレンド(仮)」の5周年記念曲です。
こいついっつもアニバーサリーソング書いてんな
ブラスが目立っていることもありますがひとつの集大成、EDのような印象を受けます。前述の「カレンダーガール」「イリュージョニスタ!」「EVERMORE」などと共通する点もあるかと思いますね。
知名度こそ低いですが本当に名曲(それを言ったらだいたい名曲ではあるんですがその中でも…ってことで)なので、かなりオススメ度の高い1曲です。
- Ms.Rからの新着メール/Mia REGINA
Mia REGINA / YES or NOstalgic!!! 試聴動画
Mia REGINAのミニアルバム収録曲です。
……これバンアパやんけ!!!!って言いたくなりますね。
田中さんでバンアパと言えば「V字上昇Victory」ですが、それに引き続きという形になります。時々こういう趣味全開の曲を出してくるの、たまりませんね。
ちなみにこのアルバム、6曲入りなのですがArte RefactとMONACAで3曲ずつ書いてるんですよね。Arte Refactから矢鴇つかささんが2曲と原田篤さんが1曲、MONACAからは田中さんに加えて広川恵一さん、石濱翔さんが各1曲と大変豪華ですので、アルバム単位での購入をお勧めします(僕のイチオシは石濱翔さんの「YES or YES」です)。
- Linaria Girl/鹿乃
鹿乃さんのアルバム収録曲です。ちなみにこのアルバムには前述「day by day」も収録されていますので、是非ご一緒にどうぞ。
さて曲の方ですがこちらはボサノヴァ調となっており、声も相まって心地よく聴ける1曲となっています。「なるまるまーる」にもブラジル音楽っぽいアプローチがありましたが、こちらの方がややその色が強いかなという印象です。
まさしく歌詞の通り、紅茶に角砂糖と1枚のレモンを沈めながら聴きたい曲だと思いますね。
Wake Up, Girls! / 7 Senses MV short.ver
ここからしばらくWUG楽曲が続きます。
こちらはアニメ「Wake Up,Girls!新章」のOPとなっています。
「Wake Up,Girls!」のOP「7 Girls War」は神前暁さんが休養前に残した1フレーズを元に田中さんが曲を完成させたというエピソードが残っていますが、こちらは田中さん1人で書きあげていることもあり「7 Girls War」よりも田中さん色が強くなっている印象です。
神前さんは何年経ってもキャッチ―な曲を書く方ですが、田中さんは「捻くれつつもキャッチー」というギリギリのバランスを保つのが上手いと思います。
この曲だと「♪でも全てじゃない~」のコーラスなんかがまさしく捻くれポップの真骨頂かなぁと思います。augですしね。
青山吉能さん…
アニメ「Wake Up,Girls!新章」の挿入歌です。
いや~~~~~~~~~~~~すき。(語彙)
「ススメ☆オトメ~jewel parade~」に代表される田中さんのディスコファンク楽曲は本当にはずれが無いですね。
Aメロの起伏の少ないメロ・コードからBメロで徐々に動き始め、サビでその感情の全てを出すかのような盛り上がりを見せます。
そしてラスサビでそのまま終わるかと思いきやアウトロの大合唱による大団円感、更に最後はまた7人で歌って〆るという熱量を失わない曲構成、ケチのつけようがないですね。
この曲は歌詞をメンバー7人で書いているのですが、是非その意味を噛みしめながら聴いて欲しい。僕はライブで聴くたび泣いています。
- Knock Out/I-1club
舞台「Wake Up,Girls!青葉の記録」の挿入歌です。
I-1clubに「ジェラ」という曲がありますが、まさしくそれの後継のような曲になっています。
田中さんの楽曲の中でもあまり無いタイプの曲調ですね。
ゴリゴリにかっこいいシンセサウンドが聴きたい方にオススメ。
「素顔でKISS ME」なんかも近いかもしれません。(こちらは編曲広川恵一さんですが)
ここで続けて紹介した3曲と前述の「恋?で愛?で暴君です!」は「Wake Up,Best!3」に収録されていますので、まとめてチェックするのがよろしいかと思います。
アニメ「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」のEDです。
ケルト調で「異世界」感を演出する意味もありそうですが「マーチ」も恐らく狙ってやってるんだろうなぁ…と思うとニヤニヤしてしまいますね。
田中さんは大学時代民族音楽を学んでいたとのことですが、それもこういう風に活きてるんだなぁと思ったりもします。
Dメロの畳みかけるような展開・吉岡茉祐さんと青山吉能さんのハイトーンでの掛け合い、とても美しいです。青山吉能さんそのものも美しいです。
これもゆったりとした気持ちで聴ける曲だとは思うのですが、その中にちゃっかりaugが入ってるのはもう言い訳のしようがないaugジャンキーですね。
(こんなことを言っていますが、個人的には2018年のアニソンの中でも1,2を争うレベルで好きです)
- 七つの海のコンサート/山下七海
七つの海のコンサート/山下七海(わぐらぶ限定 TUNAGO東北ろっけんソロイベントツアー)
「わぐらぶ限定TUNAGO東北ろっけんソロイベントツアー」のために書かれた曲です。
この曲はイベントのパンフレットに付属するCDに収録されているのですが、そのパンフレットの中で田中さんは『山下さんからは「海」をテーマに、という要望があった。山下さんと「海」の共通点を探していたが、「海」が名前の一文字であるという"自明の理"に立ち戻り、山下さんのキャラソンを書くことにした』という内容の話をされていました。
その言葉通り、山下さんの天性の声質を活かしたかわいらしいポップな楽曲に仕上がっています。
ちなみに秋田で行われたソロイベントでは当然この曲が歌われたわけですが、イベントのゲストに田中さん(とDeNAの岡村さん)を呼んでいました。
その情報を家で知った僕、発狂してましたね。出るなら告知してください(涙目)
【楽曲試聴】「桜の風」(歌:アナスタシア、五十嵐響子、依田芳乃)
「アイドルマスターシンデレラガールズ」のMASTER SEASONSの最後を飾る4枚目、SPRINGの全属性曲にあたる曲です。
Aメロからaugを繰り返し何度も何度も使うことにより、不安定さを演出していたのがBメロでは一転シンプルなコード進行にギターも8分の刻み。「♪動き出した~」という歌詞の通り、動き出した感があります。そしてサビはいつも通りしっかりと美メロと、「らしさ」がつまった楽曲かなぁと思います。
- *Heart Confusion*/オルタンシア
【Re:ステージ!】6月20日発売3rdシングル「*Heart Confusion*/オルタンシア」試聴動画
「Re:ステージ」内のユニット「オルタンシア」の3rdシングルの表題曲です。
future bass感もあるトラックに田中さんらしい複雑なメロディが乗っている、そんな感じですね。
Dメロから急に楽器隊が元気に(笑)なるのがおもしろくてたまりませんw
「♪はじめてだもん~」のところなんかまさに田中さん!って感じのメロディですね。
ちょっと捻くれめの楽曲の方が好きだよって方には是非オススメしたい1曲だと思います。
【楽曲試聴】「いとしーさー♥」(歌:輿水幸子、多田李衣菜、藤原肇、水本ゆかり、森久保乃々)
アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ劇場」の3rdSEASON7月のEDテーマです。
「スキノスキル」に次ぐ民族音楽シリーズ、今度は琉球編ですね。
とはいっても使われている音(三線や指笛なんか)は琉球音楽っぽいですがトラックはレゲエ要素を多く含んでいます。琉球の音でレゲエやってる、ってイメージでしょうか。
それをしっかりまとめ上げてくる編曲力、流石田中秀和としか言いようがないですね。頭が上がりません…
・人類みなセンパイ!/アズマリム
VTuberのアズマリムちゃんの初めてのソロ曲。
作編曲はまふまふさんと共作になっていますが、かなり田中さんの色が濃く出ていると感じます。
イメージとしては「グッドラック ライラック」とかが近いでしょうか。
アズリムちゃんの歌がキャラソンっぽい歌い方で大変かわいらしいです。僕は好きですね。いろいろ大変だとは思いますが頑張ってほしい…
- 遠回りハイウェイ/河野万里奈
ニコ生のライブ配信で1回聞けて以来耳にしてないので、早く音源化してください。
以上、2017~18の田中さんの楽曲について見てきました。
で、楽曲紹介の中でも何度か出てきている田中さんのコード進行についてちょっと触れておこうかなと思います。
ある程度音楽の勉強をされている方に「田中秀和と言えば?」と聞けばほぼ間違いなく「aug」という答えが返ってくるかと思います。
augというのはメジャーコードの5度の音を半音上げる(#する)とできるコードです。文字で書いても分からないと思うので是非ご自身の耳で確かめてほしいのですが。
正直なところ、響きを確認してもらっても「あまり聞き馴染みがないなぁ」と感じるかもしれません。実際楽曲内でこのコードが主役、というよりは「繋ぎ」という使い方の方が圧倒的に多いです。
ところが田中さん、その範疇に収まらない使い方をしているのです。
有名なのはやはり「灼熱スイッチ」のサビ冒頭でしょうか。
Gaug/Fという通常なら「繋ぎ」に使われるコードであるaug、しかもルートが違うものがサビ頭に来るというぱっと見では理解しがたいものです。
野球で例えると1番ピッチャー大谷みたいなもんですね、レアケース中のレアケース、しかし実際に起こった出来事という意味で。(これ伝わるのか?)
本人も「神前さんには『augは繋ぎのコード』と言われるが自分はそうは思わない。それ単独でも彩りのある響きである」というようなことを仰られていましたが、そういう意図がこもっているのかなぁと思いますね。
この「aug+その構成音外のルート音」っていうコードについてはいくつか名称がありまして。
「分数aug」はよく目にしますし、ファンの間では「田中aug」と呼ばれることもあります。また、海外では「Blackadder Chord」という名称があるそうです。
そして最近ゆゆうたという(知らない人は知らなくていいです)弾き語り生主によって「イキスギコード」という名称がつけられ、急速にその広まりを見せています。
これに関しては少し思うところがあるので書かせてもらいますが、ぶっちゃけ名称なんて(伝わるのであれば)なんでもいいっちゃなんでもいいと思うんですよ。
ただ「イキスギコード」は流石に汚いのでちょっとなぁ…とも思うんですよね。
実際田中さんの楽曲を聴いてて「うわここのこのコード気持ちいいな」ってなること自体はあるので気持ちは理解できるのですが、ちょっと口に出して言うには憚られる面もありますよね。だから僕個人としてはあんまり使いたくない名称だなぁという感じです。
良くも悪くも「イキスギコード」っていう言葉にはインパクトがありすぎて…存在が広まるのは良いと思いますが、よく理解していない人に誤用されるのが一番怖いです。
まあ僕1人が言ったところでどうにかなる話ではないんですが、そういうことを思ってる人もいるよっていうことは頭に入れておいてほしいかと思います。
ちなみに僕自身は「augのオンコード」という言い方が一番多い気がします。
さて、話が少し逸れましたがこのコードについて詳しく知りたい人は解説しているブログを探してみると良いかと思います。
あと、ニコニコ大百科の記事もなかなか充実しているので目を通すのも良いかと思います。
それから田中さんがよく使うコード進行に「ハレ晴レ進行」と呼ばれるものがあります。こちらも解説は省略しますが、田中さんに限らずアニソン業界では頻出のパターンです。
田中さんの楽曲だと「Star!!」「カレンダーガール」「少女交響曲」などでしょうか、もちろん他にもたくさんあるんですけど。
特に田中さんはこれをサビで使うことが多いのですが、明るさと切なさを兼ね備えた進行ですので楽曲の表情をつけるのに適していると感じているのかもしれません。
さて、コード進行の話ばかりしてしまいましたが、何もコード進行だけが音楽ではないということは何度も述べてきていますね。
難しいコード進行は勉強すればできるようになりますが、それに合ったメロディを考えるのはセンスによる部分が多いかと思います。勿論勉強で補える部分もありますが、結局のところ作り手の感性による面が大きいというのが僕の持論です。
また、日本人はメロディを特に重視しがち、という話もあります。アニソン業界ではやはりキャッチ―なものが主流となりますので、メロディの感性というのは作家にとって特に大事な要素だと思います。
その点田中さんは癖こそありますがそれをキャッチ―に聴かせる術を持っている作家で。たとえ珍しいコード進行を使っていたとしても、その点だけは失われないと思います。
そのバランス感覚があるからこそ、これだけのヒット曲を生み出し続けられているのでしょう。
さて、長々と語ってきましたがそろそろおしまいにしたいと思います。
最後まで読んでくださった方がどれぐらいいるのか分かりませんが、ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました。
僕の田中秀和愛、伝わっていると嬉しいです。
これからもこんな感じで勝手に熱く音楽を語ると思うので、またその時はよろしくお願いします。
長文失礼しました、それでは~。
2018年上半期良かった曲10
今日で6月終わりってマジ?早すぎんだろ…
というわけで個人的に上半期良いと思った曲10を発表します。
ほとんど順位はつけてない(というかつけられない)のでそこはご了承ください。
それでは早速行きましょう。
・スキノスキル/Wake Up,Girls!
順位は付けないと言いつつ、絶対この曲は1位ですね。
この曲はケルト調ですが、こういう民族音楽を取り入れたポップスって「らしさ」を強調するあまり押しつけがましくなったり、パチモンくさくなったりすることがしばしばあるんですよね。
ただこの曲に関してはそれが一切ない。
ケルトミュージックとしても間違いないだけのクオリティでのバックトラックに女性声優7人の可愛い声が乗る、ここのバランスが素晴らしいですね。
あとDメロ、田中秀和がWUGメンバーの歌声の特徴を完全に理解した上で、歌わせるパートを決めてメロ書いてるとしか思えないレベルでドンピシャの采配。
青山吉能のファルセット
・Polaris/Wake Up,Girls!
この曲もスキノスキルと双璧をなすレベルで好きです。
田中秀和のディスコファンクサウンドは例外なく神。
今回は惜しくも選外でしたがPrecious Memoriesも良かった…。
もうただただ気持ちいい、エモいの嵐ですね。
歌詞もめちゃくちゃ良いのですが今聴くといろいろと複雑な感情になってしまう…。
FINAL TOUR、とりあえず大阪2days4公演参加します。
最後をしっかり見届けましょう。
・桜の風/アナスタシア、五十嵐響子、依田芳乃
ああ^~秀和の音ォ^~!
何が桜の風じゃ、これじゃaugの嵐やないかい!
この曲に関しては解説記事(にも至らないレベルですが)書いてるのでそちらを参照していただきたい。
・スライドライド/Run Girls,Run!
広川恵一のイキリロックサウンドは最高。
この人の書く曲は緩急がすごいと思っていて、静かなところからガッと上がるところがイチイチテンション上がってしまうんだよなぁ…。
2番Bメロの入り(光を呼ぶ~♪のところ)が1番とガラッと違うのも作風って感じあります(好きです)。
あと、ギターの音がめちゃくちゃ好みなんですよね。
・トキメキアンテナ/るか・りえ・みき from AIKATSU☆STARS!
石濱翔らしいコード使いが素晴らしい。
Bメロの転調好き…サビのコード2回目でちょっと変えてくるの超好き…。
ピアノ等鍵盤楽器がフィーチャーされたサウンドなのも性癖。
それと、BPM120~130前後の曲が好きになりがちみたいなところもある。
・静謐甘美秋暮抒情/UNISON SQUARE GARDEN
1月に出たアルバムの曲なんですがこれまたミドルテンポでやっぱり趣味が出てるなぁという感想。
でも好きには抗えないからしょうがない。
1番から2番に入るところの間奏とかユニゾンらしいキメがバチバチに入ってくるのがカッコよい。
ちなみに余談なんですが、某氏のブログで「各調の印象」っていう記事があって、それに乗っかって好きな曲のキーを調べたらことごとくGb(F#)だったっていう話がありました。
この曲もそうだし、冒頭に挙げたPolarisや、ススメ☆オトメ~jewel parade~や16歳のアガペーもそうだと気付いた時には流石に戦慄を覚えましたね。
この曲を好きになるのはそういう意味でも必然だったのかもしれない…。
皆さんも気になったら自分の「推し調」見つけてみてください。
・take me take you BANDWAGON/内田真礼
田淵智也×内田真礼で期待されているであろう曲調をばちこり持ってくるあたり田淵は分かってると言わざるを得ないですね。
ちょっと誤解を招く言い方かもしれませんが内田真礼さん、もちろん並以上の歌唱力はあると思っていますがそれを売りにするタイプではないと思うんですよね。
じゃあ何が売りなのって、「かわいく歌う」っていう点に関しては最高峰だと思うのです。
ピッチをばっちり合わせてくる「歌」というよりはちょっと崩した「セリフ」みたいな歌い方の方が得意な印象です。
そして田淵はそういう曲を作るのが得意なので、この2人の相性はバッチリというわけですね。
これからもいいカップル(違う)であってほしい。
・スタートリップ/ジュリア
ミリシタ1周年おめでとうございます。
まあこの曲まだ入ってませんけど。
ジュリアのソロ曲3曲目、まさかの1番全部アコギと歌で完結する潔さ。
1番終わりから他の楽器が合流してロックバラードの形になりますが、これかつては1人だったジュリアが今は劇場の仲間に囲まれて…みたいなイメージとダブッてエモ(語彙)
「SSAで愛美がアコギ持って出てきたら泣く」って言ってましたが、普通に泣きました。ありがとうございました。
・虹色letters/Cleasky
いやーピアノが(以下略)
もうこの手のピアノ入りミドルナンバーには一生勝てないんだと思います。
ラスサビ「君といた…(半音上げ)君といた」のところ、ベタベタすぎる転調なんだけどエモいので全部オッケーですって感じです。
歌詞も切なくて青春って最高だなぁって…自分が体験してないこと以外は…
安易にこの言葉を使うの嫌なんですが、敢えて言わせてもらいます、「尊い」と…
・花ざかりWeekend✿/4Luxury
花ざかりWeekendの時間だああああああああ(この記事を書いているのは金曜の深夜)
PBAに続きこれと、新田目翔さんがやばいという疑惑が確信に変わった曲です。
ベースオクターブ好き(チョロオタク)
サビの転調好き(チョロオタク)
ラスサビの「It's like a magic」好き(チョロオタク)
ちなみにこれも余談ですが、新田目翔さんと新田目駿さんの双子最強すぎるな?と思い「新田目ガチャ」なる診断メーカーを作ってTwitterで遊んでたところ新田目翔さんにバレる、という貴重な体験をしました。どうぞ飲み会のネタにしてください。
とまあ雑ですがこんな感じですね。
リンク張ってないのは市場に置いてなかったからなので許してください。
下半期もたくさん良い曲に出会えるといいなぁ。
Wake Up,Girls!の解散に寄せて。
さて、昨日タイトルにもある通り、声優ユニットWake Up,Girls!の解散が発表されましたね。
公式発表には"プロジェクトとしての「Wake Up, Girls!」は今後も展開して参ります"とあるのですが、それがどういう意味なのかハッキリしないのが何とも言えないところではありますが…
正直なところ、余りにも発表が急すぎて一日経った今でもまだ気持ちの整理が追いついていないのですが、そんな今の気持ちを書き留めておきたい…そんな思いで書いていきたいと思います。
綺麗にまとまった文章ではないかもしれませんが、読んでいただければ幸いです。
僕とWUGの出会いは2015年末~2016年頭ぐらいだったかと思います。
当時シンデレラガールズにドハマりしていた僕、特にその中でも好きだったのが田中秀和(MONACA)の作る楽曲でした。
そんなある日、某動画サイトで関連動画に出てきた「少女交響曲」という楽曲。
好きな作曲家の楽曲、とりあえず聴いてみようぐらいの軽い気持ちで再生してみる。
「なんだ、結構良い曲やんけ」
当時の僕が抱いたのは、そんな軽い感想だけだったと思います。
もちろん、その段階では「Wake Up,Girls!」というユニットの存在は強く意識していませんでした。
そこからちょくちょく音源だけは集めていましたが、「音源だけは持ってる、けどコンテンツのことはよく知らない」状態でした。
これは単純に僕自身が「良い曲ならコンテンツのことを知らずとも聴く」という生き方をしていたからであって、WUG以外にもその状態だったものはいっぱいあって、WUGだけが特別なんてことはなかったのです。
それが変わったきっかけがシンデレラガールズの4thライブ、SSA公演でした。
この時僕は初めてアニメやゲーム作品のライブに現地で参戦したのですが、その会場の熱量や演者・スタッフはじめ関係者の真剣さにとても感動したのを覚えています。
その中でひときわ輝きを放っていた声優、それが山下七海さんでした。
ライブが終わってからも、「もっとあの人が活躍する姿を見たい」と思えるような最高のパフォーマンスでした。
そして「そういえば彼女、WUGのメンバーだったな」ということを思い出した僕、それはまさに点と点とが繋がる感覚でした。
「これはWUGを知らなければいけない」
そんな感情が自然と湧き出てきたのです。
そこからはTwitterの有識者(ワグナー)に教えを請い、映画とアニメの円盤を借りて視聴し、音源を集め、声優を調べ…という風にズブズブと沼にハマっていきました。
メンバーの出るニコ生、ラジオは出来るだけ視聴するし、新曲が出れば買うし…
もうその時点で立派なワグナーだった、のかもしれません。
そんな中で更にWUG熱を加速させてくれたのが4thツアーです。
情報追ってはいたのでなんとなく「ツアーやる」ってのは知ってたものの、参加するのはなぁ…とちょっと渋っていた時期もありました。
ただある日、お酒片手にとあるニコ生を見ていた時、「なんか行かなきゃ後悔する気がするな」と思って(酔った勢いでもある)放送終了直後にチケットを購入しました。
偶然にもツアーの始まりは僕が住んでいる大阪。
これはきっと神様の思し召しだった…というのは大袈裟かもしれませんが、そんぐらいの気持ちはありました。
そしてライブに参加したわけですが、まあこのライブが良かったんです。
やっぱりライブに行かなきゃわからないことってあると思うんですが、彼女たちのパフォーマンスから伝わってくる熱い思いこそが、まさしくそれだったんです。
「こんな最高のライブをしてくれるユニット、推さない訳にはいかない」
ライブが終わった頃には、そんな強い思いすら抱けるようになったのです。
そしてそこからWUGからの供給と比例するように僕の熱はさらに加速します。
新章が始まり、OPEDお渡し会に参加し、アニメJAMにも参加し、そんなこんなで熱量を持ったまま2018年に突入しました。
今年に入ってからもアニメタイアップもあり、GreenLeaves Fesもあり、ツアー開催も決まり、新しいゲームも始まる予定、楽天コラボも無事終わり、そんな風にどんどん次の展開がこれからも続くと信じていました。昨日までは。
終わらないものなんてない、そんなことは分かっているつもりでしたよ。
でもそれは表面上だけの理解で、実際自分の好きなものが終わるって言われたときに納得できるわけじゃなかったんです。
ねえ、どうしてそんなに急に発表するんでしょうか?
これから7人はどうなっていくんでしょうか?
何もわからないんです。
分かっているのは、3月いっぱいで声優ユニット「Wake Up,Girls!」は終わる、ただそれだけなんです。
本当にメンバーは話し合いで納得したんでしょうか?
WUGちゃんねるのあの動画を見ている限り、僕にはそう思えないんです。
やり残したことがあるなら、やり切るまで解散なんて言わないでほしいんです。
でも、そう決まったということは紛れもない事実であって、きっと本人たちも苦しいんだと思います。
だからこそメンバーから「ごめんなさい」なんて言葉は聞きたくなかったです。
今から僕にできること、それは形がどうであれ解散してしまう彼女たちの最後の輝きを見届けることだけしかないのかもしれません。
「まだ目覚めない夢が永遠に続くならば振り返らず進むだけでいい」
WUG7人で歌詞を書いた「Polaris」、その中でも特に大好きな一節です。
夢って、永遠に続くものじゃないんです。
いつか終わるものであって、だからこそ輝くものなのかもしれません。
彼女たちの「夢」が、最後に叶ってくれたら、1ファンとして、1ワグナーとして、こんなに嬉しいことはありません。
今回の記事は、最後にこの一言で締めたいと思います。
長文にお付き合いくださりありがとうございました。
いくぞ!がんばっぺ!Wake Up,Girls!
「桜の風」のコード進行の話。
元気ですか?私は元気です。
6/2,3とミリオン5thでSSAに行ってました。
いや~最高でしたね。
特に初日の新田目翔繋ぎ(花ざかり→PBA)は熱かったですねぇ。
で、それはさておき本日6/4は僕が尊敬してやまない神作曲家こと田中秀和さんの31歳の誕生日です。
Twitterの方には記念動画として「桜の風」のピアノアレンジ動画をアップしたんですが、その時にコードを採ったのでせっかくなのでちょっと話しておこうってなもんです。
(映像についてはノーコメントでお願いします)
田中秀和(MONACA)さん、31歳の誕生日おめでとうございます!この1年も是非神曲を作っていただきたいですね。
— あんでぃくんさん@6/2,3ミリ5th (@aPnKdMyN) 2018年6月3日
というわけで、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MASTER SEASONS SPRING!から「桜の風」をピアノアレンジしてみました。演奏は真面目なので聴いてください。#田中秀和生誕祭2018#imas_cg pic.twitter.com/UQtnppmsTX
今回採ったコードはこちら。
記事内は度数表記で書いていくので、見比べながら読んでください。
・Aメロ
| ⅠM7 ⅠaugM7 | Ⅰ6 ⅠaugM7 | ×2
…………
いきなりなんやねんこれ?
いや、初っ端から飛ばしてますね…
augM7はaugにM7thの音が加わっているコード。M7(#5)などと書かれることもあります。
(僕はaugって言いたいだけなのでこっちの表記ですが)
んで、これが何なのかって話なんですけどM7をちょっと横に置いとくとⅠ→Ⅰaug→Ⅰ6→Ⅰaugですね。
これは5thの音が半音で増減している進行になります。
実際にインストで聴いてみると分かりやすいと思うのですが、なんだかそわそわする、不安定な印象ですね。
| ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅳ6 ⅣaugM7 | ×2
からのこれですよ。
Ⅰ→Ⅳに進んでも同じことを繰り返していて、前述の通り不安定さを感じさせます。
行ったり来たり感、と言った方がいいのかもしれませんが。
| Ⅲm7 ⅢmM7 | Ⅵ7 Ⅵaug | Ⅱm7 ⅡmM7 | Ⅴ Ⅴaug |
そしてまたaugマシマシ。
元は3625の進行ですがそこにmM7とaugのコードが挟まっています。
mM7はルートをomitするとaugになる(例:ⅢmM7のルートをomitするとⅤaug)ので、augとは近しいコードです。
こんだけ増五度を聴かされることはなかなかないんじゃないでしょうか。
少なくともアニソン・ゲーソンの範疇ではほぼないと思います。
| ⅠM7 Ⅰ7 | Ⅴm7/bⅦ Ⅵ7 | ⅣM7 ⅣaugM7 | Ⅴsus4 |
前半はルートがⅠ→bⅦ→Ⅵと美しく流れていきます。
Ⅵ7からはⅣM7に行き、そこから後半はⅣ→Ⅴが少し弄られた形ですね。
最後がsus4になっているので、通常のⅤ(ドミナント)よりはⅠ(トニック)に行きたい感は薄れますね。
・Bメロ
| Ⅲm Ⅳ | ×2
さっきまでとは打って変わってシンプルにダイアトニックの3和音が2つ×2回並ぶだけです。
1番のここの歌詞が「動き出した」なんですが、それに合わせてここから曲そのものが動き出す印象を受けます。
| Ⅴ #Ⅴdim | Ⅵm Ⅱ/#Ⅳ |
3周目はちょっと変わります。
強拍にⅤを持ってきてからのこの進行はしばしば他の田中秀和楽曲でも見られます。
(Polaris/Wake Up,Girls!のBメロなど)
| Ⅱm Ⅵbaug | Ⅴ |
ここは正直分からなかった…
最初に聴いた時から「augやんけwwwwww」って思ったはいいもののⅣかⅤだろうとタカをくくっていたら違うっぽくて?????って顔をしていた(諦め)
・サビ
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
で、サビです。
Ⅰ→Ⅶm7(b5)・Ⅲ7のツーファイブ分解は田中秀和曲頻出。
Ⅲ7の後ですが、サビ前半では素直にⅥmに行くパターンが多かったのですが最近ではⅣM7に行ったりもします。
今回みたいにⅤm7に行くのはサビ後半でやることが多かったですね(M@GIC☆とか)。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵm7 | Ⅱm7 Ⅱ7 | Ⅴ |
Ⅳm7→ⅣmM7/bⅦ→Ⅲm7もしばしば出てくるパターン。
ⅣmM7/bⅦ=bⅦ7(9,#11)omit3rdで、bⅦ7はサブドミナントマイナーの代理なのでこのような進行が可能なわけですね。
| Ⅰ ⅠaugM7 | Ⅶm7 Ⅲ7 | Ⅴm7 Ⅵ7 | Ⅱm7 ⅡmM7 |
ここはさっきと一緒。
| Ⅳm7 ⅣmM7/bⅦ | Ⅲm7 Ⅴ/Ⅱ Ⅵ7 | Ⅱm7 Ⅰ/Ⅲ | Ⅳ Ⅴ |
途中までは一緒ですがⅥm7→Ⅵ7に。
Ⅱm7へのセカンダリードミナントとして機能しています。
そこからはⅡ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴとルート上昇のパターン。
こういうときⅢm7ではなくⅠ/Ⅲを使っていると「ああ、"っぽい"な」と思います。
| Ⅳ Ⅰ/Ⅲ | Ⅱm7 Ⅴ | ×2
見ての通りです。
4から下降してツーファイブを2回繰り返します。
| Ⅵm bⅥaug | Ⅰ/Ⅴ #Ⅳm7-5 | Ⅳ | Ⅴsus4 |
前半は以前の記事でも取り上げたことのあるⅥmからの下降クリシェの常套句です。
あとはⅣ→Ⅴsus4と動いてサビ終わり。
この次がⅣM7ってところまでは採ったんですが動画の尺的にここまでで終わりだったので解説も終わります(あとは誰か偉い人教えて)。
まあだいたいこんな感じでした。
耳は良くないので多分随所に間違いがあると思いますが、是非訂正してください(他力本願寺)。
そしてブログを書いてたら日付が変わってしまった。
お誕生日おめでとうございました(完)
それではまた次回~!
ファン歴10年目に突入した人がUNISON SQUARE GARDEN『MODE MOOD MODE』の感想を語る。
長らくブログ書いてないな~と思ったら2か月ぶりでした。
不定期更新なので許してほしい所存です。
さて、今回はタイトルの通りUNISON SQUARE GARDEN『MODE MOOD MODE』の話をしていこうと思います。
ただ、その前に僕とユニゾンの出会いをざっくり説明しておきたいのでしばしお付き合いください(自分語りになるので面倒な人は読み飛ばしてください)。
僕が彼らと出会ったのは2009年の1月でした。
何気なくCSの音楽専門チャンネルを垂れ流していた時に、耳に飛び込んできた甘くも鋭い歌声。
その曲に一瞬で虜になってしまい、気付いたら画面にくぎ付けになっていました。
放送が終わった後大急ぎで情報を調べると「水と雨について/UNISON SQUARE GARDEN」とのこと。
そっから音源を漁りだすと「あっこれすき…これもすき…」の繰り返しですぐにファンになってしまいました。
しかし当時の彼らはまだまだ知名度も今ほどではなく、周りに知ってる人もいませんでした。
僕は常々「なんでこんな良い曲を書くやつらが売れないんだ」と思っていました。
それから2年後、彼らは「オリオンをなぞる」で一躍その知名度を上げます。
「やっとみんな気付いたか(謎の上から目線)」と思いつつも、本当に嬉しかったですね。
「オリオンをなぞる」以降も「桜のあと(all quartets lead to the...?)」や「シュガーソングとビターステップ」を始めとしたアニメソングの提供ですっかりお馴染みになったわけですが、そんな彼らが1/24にリリースした7thアルバム、それが『MODE MOOD MODE』です。
「1/31の配信開始まで公式に曲名が公開されない」という珍しい試みが行われていたので(詳しくは各種メディア等を参照していただきたい)、この記事もそれに合わせて公開しようというわけです。
まあそんなこんななわけですが、ここから全曲感想を述べていきたいな~と思います。
※曲名、歌詞などに触れていきますのでご了承ください。
1.Own Civilization (nano-mile met)
アルバムの開幕を告げる曲。
前作(『Dr.izzy』)の1曲目「エアリアルエイリアン」がまさかの変拍子で「いきなり攻めてるな」と思ったのですが、今回も同じぐらい「攻めてるな」と思いました。
グランジっぽさもある楽曲で、今までのユニゾンらしくはないです。
ただ、らしくないことをやるのもユニゾンらしいっちゃらしいですよね(哲学)。
2.Dizzy TrickSter
1曲目とは反対にユニゾンらしいポップソング。
過去の楽曲で言うと「ため息 shooting the MOON」や「アトラクションがはじまる(they call it "No.6")」に通じるところもあるかな~と思います。
さっきも言った通り1曲目がアレなのでこういう"いつも通り"な楽曲が次に来ると安心感ありますよね。
3.オーケストラを観にいこう
2曲目以上にド直球ポップソングなのですが、決定的な違いとして(タイトル通り)オーケストラサウンドが入ってることが挙げられます。
サビがアニソン・JPOPでよく出てくるコード進行なのですが(多分)、それも相まってザ・ポップスな仕上がりです。
ただちょっとオーケストラサウンドをフィーチャーしすぎな気がしなくもないので、もうちょっと抑えめでもよかったかな~とは思いますね。
まあこの辺は好みなので難しいところではありますが…メロとか曲の構成とかはめちゃくちゃ好きなんですけどね。
4.fake town baby
13thシングルで、テレビアニメ『血界戦線 & BEYOND』のOPになっています。
血界戦線といえば「シュガーソングとビターステップ」なので、その縁もあって起用されたって感じなのでしょうか(よく知らない)。
曲調はそちらとは逆でバリバリなロックなのですが、その中に「甘いか苦いかは君が決めろよ」と、「甘くて苦くて目が回りそうです」を思い起こさせるような歌詞が入っていて、この辺は流石の田淵節だなぁと思います。
5.静謐甘美秋暮抒情
今作トップクラスに好きかもしれないこの曲。
ミドルテンポのちょっと洒落たグルーヴが最高に気持ちいいですね。
ギターの音も丸みを帯びてて好みです。
その中にちょいちょい「ああ~ユニゾンっぽい!」っていうフレーズやキメが出てくるのがたまりませんね。
「5分後のスターダスト」が好きな人にはぜひおすすめしたい。
6.Silent Libre Mirage
配信限定シングル。ドラマ『男水!』の主題歌です。
サウンドはユニゾンらしく爽やか、でも歌詞はユニゾンらしく尖っています。
「外野はごみくず」「さっさと構えろ」という攻撃的なワードがこのサウンド・メロディに乗っかって出てくるの、最高にかっこよくないですか?
7.MIDNIGHT JUNGLE
今作のお祭りソング枠。
「場違いハミングバード」「オトノバ中間試験」「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」あたりが好きな人(僕を含む)は絶対好きですよねこれ。
「調子こいた奴端から煉って千切って桜吹雪」なんて歌詞、どんな人生を歩んだら出てくるのか教えてほしい。
実はこの曲以前からライブでは披露されていたらしい(僕は現場に居合わせたことはない)のですが、ライブ映えもしそうですし、是非一度生で見てみたい…。
8.フィクションフリーククライシス
今作の一番やべー曲。
もうめちゃくちゃやりたい放題してるじゃないですか…ただそれがかっこいいんですけどね。
間奏~Dメロ~ラスサビの流れキメキメだしマジですげーことしてますね。
ライブで見ても思うんですけどユニゾンは本当に演奏力が高い。
それが如実に表れてる曲だと思います。
9.Invisible Sensation
12thシングル、アニメ『ボールルームへようこそ』第2クールOPです。
イントロからキメだらけでつい笑ってしまう。
初めて聴いた時は2Aのラップ調のところ、ユニゾンというよりは田淵がアニメや他アーティストに楽曲提供した曲みたいだなって思ってました。
でも聴いてるうちにこれはこれでかっこいいなって思えるようになりましたね。
あとはサビ、コード進行は前半と後半で大きく変わらないのですが、最後の「Invisi"ble" Sensation」のところだけ前半ではマイナーコードなのが後半ではメジャーコードになっていて、そこでメロが半音上になるのがすごく印象的です。
歌詞のメッセージ性も大好きで、特に「だから、生きてほしい!」この一文に全てが集約されている気がします。
10.夢が覚めたら(at the river)
今作でバラードらしいバラードってこれだけですかね。
斎藤の儚くも力強い歌声、こういう曲にはピッタリだと思っています。
過去の楽曲で言うと「クローバー」「シュプレヒコール ~世界が終わる前に~」あたりに通じますかね。
特にアウトロの「Flash back on the river」のコーラスは「シュプレヒコール ~世界が終わる前に~」にも似たような展開がありましたし。
11.10% roll,10% romance
11thシングル、アニメ『ボールルームへようこそ』第1クールOPです。
「Invisible Sensation」「fake town baby」に比べるとこれがユニゾンの王道!って感じはしますね(もちろん両方とも良い曲ではあるんですが、方向性の差として)。
アウトロの歌い切ってバッサリ終わり!ってのかっこいいですよね。
12.君の瞳に恋してない
今作のリードトラック。
ホーンが入ったり、渋谷系の香りもする(メンバーのインタビュー記事にも書いてありましたし)可愛げのある曲ですね。
ユニゾンってポップな曲もたくさんありつつも基本的に3人の演奏で成り立つような曲が多いので、外部のサウンドを取り入れて行く曲ってそんなにないんですよね。
そんなアレンジばっかになるとちょっと違うな~と思うかもしれませんけど、今ぐらいのペースでアルバムに数曲ぐらいはあっていいと思います。
「虹色に光る幸せ そんなものがなくても
小さじ一杯のカラクリが生み出せるもの
ちょっと信じてみてはくれませんか
保証がないのは本当だけど
僕の手握っていいから」
これ、田淵から僕たちへのメッセージだと思っていて、僕はそれを信じていきたいなと思う訳です。
アルバムの最後がこの歌詞でホントに良かった。
というわけで全曲感想を述べてきました。
全体を通しての感想ですが、「前のアルバムより一歩進んだ感じがする、これからもユニゾンは進んで行くんだな」って感じですね。
既に3月にシングル、4月からはまたツアーが始まるというすごいスケジュール。
本当に音楽が好きなんだろうなって思いますし、そんな彼らが奏でる音楽が良くないわけがない、僕はそう思います。
なのでアニメタイアップの曲しか知らないって人も、昔は聴いてたな~って人も、もちろん現在進行形でファンだよって人にも是非聴いていただきたいです。
それでは今回はここまで!
また次回(未定)をお楽しみに…
「グッドラック ライラック」と「アキシブ系」の話。
書くネタ自体はいくつかあったんですが、なかなか時間が取れなくて下書きに眠ったままになっています(そのうちちゃんと書きます…)。
まあそんなこんなで、今回はタイトルにもある通り「グッドラック ライラック」と「アキシブ系」の話をします。
この曲はアニメ「アニメガタリズ」のED曲になっています。
作詞は只野菜摘さん、そして作編曲は(僕の敬愛する)田中秀和(MONACA)さんです。
以前の記事も読んでね(小声)
で、どんな曲かというと田中さんお得意の「アキシブ系」が全開も全開な曲で、個人的にはマジサイコーって感じです。
ここで「お前さっきからアキシブ系って連呼してるけど、そもそもそれなんやねん」と言われそうな気がしたので、ちゃんとその答えを教えてくれるページを載せておきます。
あのね!|「ひなビタ♪」公式サイト
まあ簡潔に言ってしまえば"お洒落なポップスである「渋谷系」"と"キャラクター的な見せ方が強い「アキバ系」"の融合が「アキシブ系」だという話ですね。
そもそもな話を始めると、元々「渋谷系」は「ロック」や「クラシック」のような明確なジャンルを指す言葉ではなく、90年代に渋谷・宇田川町を中心に起きたムーヴメントの総称なんですよね。(ジャンルではなくムーヴメントを指すという意味では「ロキノン系」とかと似てますね)
ただ、今「渋谷系」というと、上のページにもある通りネオアコ、ギターポップ、フューチャーポップなどのお洒落なサウンドを指すことが大半です。
明確な定義こそありませんが、「なんとなくおしゃれだな~」ぐらいの感覚になってきているのかもしれません。
で、そんなお洒落なサウンドと「アキバ系」が結びついた、という話なのですが「これはなぜなのか?」という疑問が当然出てきますよね。
これは誰かがそのお洒落さと、アニメ・ゲームソングなどに求められる「かわいさ」「ポップさ」が結びつく、ということに気付いたからではないかな~と言うのが僕の持論です。
北川勝利(ex.ROUND TABLE)さんや沖井礼二(ex.cymbals,現TWEEDEES)さんといった(ポスト)渋谷系のムーヴメントの中にいた人物が、アニメ・ゲーム・声優への楽曲提供を行っているのもひとつの要因かと思います。
もちろん「渋谷系」を聴いてきたクリエイターが、その影響を受けているというのもあると思いますね。
例えば田中秀和(MONACA)さん、今回の「グッドラック ライラック」だけでなく過去にもその影響がみられます。
「いや思い切りFlipper's GuitarにCymbalsやんけwwwww」って感じですね。
思い切りオマージュです。
アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」の劇伴はそもそもの発注が「渋谷系」だったそうなので納得っちゃ納得ですね。
それから個人的に「アキシブ系」のレジェンドだと思ってるのがこの曲。
花澤香菜の個人名義の曲は「アキシブ系」と呼べるものが多いかと思いますが、それもこれもこの曲のせいおかげなんじゃないかとすら思っています。
声質がサウンドとマッチしているのに加えて前述の北川勝利さんがサウンドプロデューサーについていますし、まさしく「アキシブ系」の王道と言っていいんじゃないでしょうか。
ちなみにこの曲の作編曲は田中秀和(MONACA)さんの師匠とも呼べる、アニソン界のレジェンドこと神前暁(MONACA)さんです。
ついでなんでこれも紹介しちゃいましょう!
アイカツ!シリーズはホントに良い曲が多いですよね。
ちなみに何故これをチョイスしたかというと、(MONACA)の曲を連続で紹介したからもう1曲!てなもんです。
というわけで作編曲は石濱翔(MONACA)さん。
サビのクリシェがお洒落で好きです。
そんなわけで「アキシブ系」の話を延々としてきましたが、要するに何が言いたいかというと「グッドラック ライラック」はその中でも素晴らしく「アキシブ系」してるんですよ、ということです。
お洒落でキュートでポップな曲なので、聴いたことないって方も是非これを機に聴いてみてくださいね!
今回の記事はここまでです。
次回更新はいつも通り未定ですが、気長に待っててくださいね。
それでは~。