今年の10曲(2019年編)
みなさんお久しぶりです。
更新頻度の低さに定評のある弊ブログですが、年末になったので今年も10曲選ぶやつをやろうと思います。
選定対象は2019年に初めて音源が解禁された曲(CD発売・各種サイトもしくはアプリでの配信等)、それ以外の条件は特になしとします。
紹介順はだいたい時系列順に並べただけなので順位づけではないという点をご了承いただいた上で読んでいただけると幸いです。
それでは早速紹介に入ります!
1.土曜日のフライト/Wake Up,Girls!
今年3月で解散した声優ユニットWake Up,Girls!の最後のアルバムに収録された曲です。過去にこの記事とかこの記事でもこの曲に関しては言及していますが、敢えてもう一度お話ししたいと思います。
まず、田中秀和さんの楽曲は毎度のことながらすごく緻密に作られていて、細部にまで拘りが見られます。
サビ後に「♪土曜日のフライト」と歌われる部分が3回登場するのですが、毎回オケが微妙に変わっていて、さらに3回目の直前(3:40あたり~)に挿入されるⅠsus4→Ⅰが更に感情を引き立たせる構成にはもう「参りました」と言わざるを得ません。
そして只野菜摘さんの歌詞も解散するユニットに歌わせるには重いぐらいなのですが、そこにこの曲に携わった人たちの「覚悟」を感じるんですよね。
この曲が好きな人はその感情をずっと大切にしてほしい、そんな曲です。
2.形而境界のモノローグ/fulfill
【Official MV】「形而境界のモノローグ」Full ver.【GEMS COMPANY】
作詞・作曲・編曲:瀬尾祥太郎(MONACA)
バーチャルアイドルグループ「GEMS COMPANY」内のユニット楽曲のうちの1つにあたる楽曲です。
GEMS COMPANYの楽曲制作はMONACAが担当していて、他にもクオリティの高い楽曲が存在しているのですが、今回はこの曲を選ばせていただきました。
(他だと『JAM GEM JUMP!!!』が特に好きです)
何故この曲を選んだかといいますと、個性的な楽曲を作るMONACAのメンバーの中で「瀬尾さんの楽曲にしかない魅力ってなんだろう?」というのがこの曲でなんとなく感じられたからです。
タイトルと曲調からほのかに感じるクサさとサビの爆発力に思わず身体が動いてしまいますね。
サビの「♪たとえ現実"に"」のところのaugのオンコードでキモオタスマイル全開になった
3.ステテクレバー/夏川椎菜
夏川椎菜さん好きなんですよね(唐突な告白)。
でも当然それだけの理由で選んだわけではなくて、ちゃんと理由があるのでそれを書きたいと思います。
昨今「ある程度人気が出た女性声優はとりあえずソロデビューする」みたいな風潮あるじゃないですか。
僕はあれがすごく嫌いというか苦手で、何故かというと「人気だからCD出したら売れるだろう」という考えのもと発売されているような気がしてしまうからです。
もちろんレーベル側は商売ですから売らなきゃいけないのは分かる、でもソロデビューする以上は「声優」ではなく「アーティスト」なわけです。
「声優」としてキャラソンを歌う時にはあらかじめ用意された「キャラクター」という背景があって、それを表現する歌を歌うのが相応しいかと思います。
ただ「アーティスト」として歌う時にはそういう背景はあらかじめ用意されていなくて、それを自分で創り出すのが「アーティスト」としての活動だと思うわけです。
そんな中で昨年リリースされた夏川椎菜さんのシングル「パレイド」がすごく良かった。
声質や本人の内面といった「夏川椎菜という人間」にすごくマッチした曲で、なんとなく活動の方向性が定まったような気がしていました。
(本題から少し逸れますが本人ブログのパレイドの記事は読んでほしい)
そして今年リリースされたアルバムですが、これがまたすごく良かった。
初聴で「アーティスト」としての方向性がバッチリ定まっていて、アルバムとして完成されているなぁと感じました。
その中で特に好きだった曲を挙げるとしたら『ステテクレバー』だな、というわけで今回選ばせていただきました。
曲調はノリやすいですが歌詞は世間を少し斜めから皮肉るような内容になっていて、一言で表すなら「痛快」でしょうか。
こういう曲が歌えるのもソロ活動してきて経験したことの積み重ねからくるものだと思うので、これからも頑張ってほしいですね。
『ファーストプロット』とどっちにするかすごい悩んだけどこっちにしました。こっちもすごくいい
4.お願いマッスル/紗倉ひびき(CV:ファイルーズあい)&街雄鳴造(CV:石川界人)
作詞・作曲:サイドチェスト烏屋 作曲・編曲:シックスパック篠崎
弊ブログの読者ならばサイドチェスト烏屋=烏屋茶房 シックスパック篠崎=篠崎あやと なんて言わなくても分かってると思いますが一応書いておきます。
\はい、サイドチェストーーー!/
「今年のアニソンを1曲挙げて」と言われたらこの曲を挙げる人も多いんじゃないでしょうか。
純粋に曲としてのクオリティも高いし、そこにネタになる歌詞が合わさればこれだけのバズりを見せるのも当然の結果だと思います。
敢えて王道アニソンを挙げたのにも理由があって、僕は捻くれた曲も好きですが王道の曲ももちろん好きなんですよね。
王道の曲があるからこそ捻くれた曲が輝くという面もありますし、王道をちゃんと評価することには意味があると思うので今回選ばせていただきました。
まあ理屈をこねまわしていますが結局は「曲が好き」の一言です。
5.For you!For みい!/長谷川みい(CV:空見ゆき)
作詞・作曲・編曲:やしきん
アニメ『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』のキャラクターソングシリーズからです。
リステの曲はどれもいい曲なので聴いた方がいいらしいですよ。
2番以降の展開がBメロ→Aメロ→間奏→Dメロと進んで、そこからAメロに戻った後Bメロのフレーズを経由してサビ(Cメロ)に着地する構成の凝り具合には感動しました。
あとサビのコード進行が展開に応じて変わっていくのが好きです(これはただの性癖)。
曲全体を通してもやしきん(小林康太)らしいハチャメチャソングって感じでほんといいですね。
聴いてて改めて思いましたが「♪ミはミソ#シ EメジャーのRoot」って歌詞なんなんだよ(困惑)
6.せーので跳べって言ってんの!/本城香澄(CV:岩橋由佳)
作詞・作曲:田淵智也 編曲:伊藤翼
アニメ『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』のキャラクターソングシリーズからです(2回目)。
リステの曲はどれもいい曲なので聴いた方がいいらしいですよ(2回目)。
本当はコンテンツ縛りをかけようかと思ったんですが、この2曲をどうしても選びたすぎて縛りをかけないことにしました()
伊藤翼さんがこれらの曲について語っている記事があるのでこちらもぜひ。
最近の田淵智也さんはUNISON SQUARE GARDENでの活動にQ-MHz及び個人名義での楽曲提供にと多忙な日々を送られているかと思いますが、楽曲制作ではUNISONで曲制作する時と提供するときでチャンネルを明確に使い分けてるなぁという印象があって、その中でもこの曲が特に印象的だったので選ばせていただきました。
UNISONの楽曲では絶対「♪せーので跳べ」なんて歌わないとは思うんですが、その中で「♪どうしてもな理由があれば 心で跳べ!」と書く辺りに田淵智也さんの信念を感じます。
3:04あたり~の「♪すーはー…せーので跳べ」の裏でソロみたいに動いてるベース、マジで好き。
7.はじめてのかくめい!/DIALOGUE+
【MV full size】Debut single「はじめてのかくめい!」【DIALOGUE+】
この組み合わせは僕を殺しに来てるでしょ…。
田淵智也さんらしいキャッチーなメロディ、独特のセンスを詰め込んだ歌詞に田中秀和さんらしい巧みなコードワークが合わさって最強に見える。
「♪だけどそんなことも笑止、一度たりとて転ばないで、八回起きちゃえ!」のところなんか特にお互いやりたい放題~~~!!!!って感じで最高です。
あとはギターソロもめちゃくちゃ好きです。
堀崎翔さんは田中秀和さんの曲でもよくギターを弾いているのでaugのオンコードの上でも激熱ソロを弾きこなせるんですよね…
この曲は田淵智也さんがベースも弾いているんですが「augが出てくるときはそのトーンを弾くよう意識した」と雑誌のインタビューで語っていたというのもありますし、参加してるミュージシャンがそれぞれの個性を生かすように作ってるんだなぁというのが伝わってくるんですよね。
僕は田淵智也さんも田中秀和さんも大好きなので生きている間にこの組み合わせが実現するとは思っていなかったんですが、この1曲だけで終わるのはもったいないのでこれからもお願いします。
8.オウムアムアに幸運を/一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ)、神谷奈緒(CV:松井恵理子)、黒埼ちとせ(CV:佐倉薫)、佐藤心(CV:花守ゆみり)、的場梨沙(CV:集貝はな)
【アイドルマスター】「オウムアムアに幸運を」(歌:一ノ瀬志希、神谷奈緒、黒埼ちとせ、佐藤心、的場梨沙)
80'sレトロフューチャーロック、一周回って新しいな…
この曲は「フィルムスコアリング」といって出来上がった映像に合わせて音楽を作る形式をとっているんですが、今回の場合はその映像が『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 8周年特別企画 Spin-off!』という作品です。
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 8周年特別企画 Spin-off!
この曲の真価はこの映像と合わさってこそだと思っていて、特に4:32~のギターソロ(ちなみにここだけは後藤貴徳さんが弾いています)の入りと車が飛び出すシーンの噛み合いは気持ちよすぎますね。
「映像のための音楽である」という劇伴的な側面もありつつ歌モノとしても聴ける、その両立が難しいと思うんですが絶妙なバランスで成り立たせている広川恵一さんのすごさ…作詞・作曲・編曲にギターベースまで弾いてるって逆に何ができないんだ…
9.MARINARING/河野万里奈
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:オリバー・グッド(MONACA)
河野万里奈さんの再デビュー2ndシングルのカップリングで、オリバー・グッド(MONACA)さんの初めての歌モノ作品です。
どんな曲を書くんだろう?とワクワクしながら聴いたんですがその名に恥じないグッドっぷりでした。
おしゃれでポップなサウンドが聴いてて心地よいですね。ブラスの入れ方にMONACAを感じる…
河野万里奈さん、オリバー・グッドさん両者のこれからの活躍にも期待する意味でも今回選ばせていただきました。
10.スノウ・グライダー/Run Girls,Run!
スノウ・グライダー short ver./ Run Girls, Run!
ランガ四季シリーズの冬編です。
石濱翔さんはKawaii的なシンセ使いがほんとに上手いのでかわいい声の人に歌わせるのにピッタリなんですよね。
そしてKawaiiだけじゃなく低音を聴かせるところもあって、そこの使い分けができるのもすごいところです。
『サクラジェラート』『秋いろツイード』『スノウ・グライダー』ときたら残りは夏のみですがどんな曲が来るのか楽しみですね。
というわけで今年の10曲を紹介してきました。
年を重ねるにつれて新しいジャンルやアーティストを掘るのが大変に感じるようになってきたんですが、精神だけでも若く保ちたいところ…
そして今回が今年最後の更新になります。
更新頻度が低いのはいつものことなので許してほしいんですが、まあ今後もゆっくり自分のペースでやっていくのでお付き合いしていただけると幸いです。
それではまた来年よろしくお願いします!
終わりだよ~