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あんでぃの音楽関連の記事を書くブログ。MONACAと田淵智也多め。

augコードについて本気出して考えてみた

※注意事項
筆者は音楽理論を独学で学んでいますが、知識不足や間違った知識の場合があるかもしれません。ごめんなさい。
余りにミスが多い場合には記事の書き直し・削除を検討しますので、
もし何かお気付きの点がありましたら是非コメントにてご指摘ください。

記事の内容とポルノグラフィティの曲は一切関係ありません。



個人的にaugコードを用いた進行についてまとめたかったので書きます。
構成音の説明の際にはkey:Cメジャーで話を進めています。
また、ここで書いたものはあくまで一例であり、必ずしもこうでなければならないというものではありません。

・Ⅰ→Ⅰaug→Ⅵm
C(ド ミ ソ)→Caug(ド ミ ソ#)→Am(ラ ド ミ)
ソ→ソ#→ラと半音で変化していくのがポイントですね。


・Ⅵm→#Vaug→Ⅰ

Am(ラ ド ミ)→G#aug(ソ# ド ミ)→C(ド ミ ソ)
CaugとG#augは構成音が同じなので、要するに上の逆パターンですね。


・Ⅰ→Ⅰaug→Ⅳ
C(ド ミ ソ)→Caug(ド ミ ソ#)→F(ファ ラ ド)

1つ目と同じソ→ソ#→ラの動きに加えて、Caug→Fにはミ→ファの動きがあります。


・V→Vaug→Ⅰ
G(ソ シ レ)→Gaug(ソ シ レ#)→Ⅰ(ド ミ ソ)

レ→レ#→ミの半音の動きが生まれます。


・Ⅰ→Ⅰaug→Ⅰ6→Ⅰ7
C(ド ミ ソ)→Caug(ド ミ ソ#)→C6(ド ミ ソ ラ)→C7(ド ミ ソ シb)

典型的なクリシェです。
最高音がソ→ソ#→ラ→シbと上昇していきます。


・Ⅵm→#Vaug→Ⅰ/Ⅴ→#Ⅳm7-5 or (Ⅱ/#Ⅳ)
Am(ラ ド ミ)→G#aug(ソ# ド ミ)→C/G(ソ ド ミ)→F#m7-5(ファ# ラ ド ミ) or D/F#(ファ# ラ レ)

ベース音が下降するパターンです。
ちなみによく似た進行として
Ⅵm→ⅥmM7/#V→Ⅵm7/V→Ⅵm6/#Ⅳ
という典型的な下降クリシェのパターンがありますが、Ⅵ度の音が鳴り続けているかどうかという差がありますね。
場面に応じて使い分ければいいかと思いますが、個人的な印象では前者の方がスッキリしている感じがして好きです。


・Ⅰ→Ⅲaug→Ⅵm
C(ド ミ ソ)→Eaug(ミ ソ# ド)→Am(ラ ド ミ)

構成音だけ見るとCaug=Eaugです。
つまり一番最初に挙げたパターンとほとんど同じなのですが、敢えてこのパターンを書いたのには理由があります。
その理由は「augは7thの代理コードとして使えるから」です。

「ホントにaugが7thの代理になるのか?」と思われる方もいらっしゃると思うので解説していきましょう。
Ⅲ7というコードにb13thというテンションを加えて、Ⅲ7(b13)にします。
そしてⅢ7(b13)の5thとb7thの音をomitすると、Ⅲaugの出来上がりです。
構成音で確認してみると、
E7(b13)=ミ ソ# シ(5th) レ(b7th) ド
Eaug  =ミ ソ#           ド
というわけですね。


・Ⅰaug/bⅦ→Ⅵm
Caug/Bb(シb ド ミ ソ#)→Am(ラ ド ミ)
以前の記事で「灼熱スイッチ」(作曲:田中秀和)について述べた時に軽く触れましたが、この進行はいくつか説明が必要なので順を追って見ていきたいと思います。

まずⅢ7→Ⅵmという進行を見ていきます。
→このⅢ7を裏コードbⅦ7で代理します。
→これにテンションとして9th,#11thを加え、bⅦ7(9,#11)とします。
→そこから3rdと5thをomitすればⅠaug/bⅦの出来上がりです。
Bb7(9,#11)=シb レ(3rd) ファ(5th) ラb(ソ#) ド ミ
Caug/Bb = シb          ラb(ソ#) ド ミ
です。

また、先程述べた通りⅢaugはⅢ7の代理として使えますので、「Ⅲ7の代理Ⅲaugのベースだけが裏のbⅦに回った」という解釈もできますね(「灼熱スイッチ」での田中秀和氏の解釈はこれだったようです)。

それから「Ⅰaug7のb7thの音がベースに回った」とも解釈できます。
Caug7=ド ミ ソ# シb
ですからね。
という訳で解釈の余地はたくさんありますが、Ⅰaug/bⅦの意味はご理解頂けたかと思います。

ちなみにここではⅠaugと書きましたが、Ⅲaugや#Ⅴaugでも問題ないかと思います。
そもそもこの3つのコードは構成音が同じなため最低音で区別することになるわけですが、ここでは最低音をbⅦと指定していますのでそれが出来ません。
区別する意味も薄いかと思いますし、ここでは僕の好みでⅠaugとしておきました。


・Ⅰaug/#Ⅳ→Ⅳ
Caug/F#(ファ# ド ミ ソ#)→F(ファ ラ ド)
これも考え方はⅠaug/bⅦの時とほとんど同じになります。

まずⅠ7→Ⅳという進行を見ていきます。
→このⅠ7を裏コード#Ⅳ7で代理します。
→これにテンションとして9th,#11thを加え、#Ⅳ7(9,#11)とします。
→そこから3rdと5thをomitすればⅠaug/#Ⅳの出来上がりです。
F#7(9,#11)=ファ# ラ#(3rd) ド#(5th) ミ ソ#ド
Caug/Bb  =ファ#          ミ ソ#ド
です。

こちらも「Ⅰ7の代理Ⅰaugのベースだけが裏の#Ⅳに回った」という解釈もありますし、「#Ⅴaug7のb7thの音がベースに回った」という解釈もあります。
#Gaug7=ソ# ド ミ ファ#
です。

もちろんこちらもⅢaug,#Vaugと書いても問題ないかと思います。



augコードを用いた進行について本気出して考えてきました。
独特の響きを持っていて半音の動きを作るのに非常に便利なコードの1つであり、上手く使いこなせればとても楽しいというのが僕の印象です。
あとはホールトーンスケールと絡めた話もしようかと思ったのですが、それに関してはまだ勉強中なので今回はなしです。
もっと研究していろいろな使い方ができるようになりたいですね。