田中秀和(MONACA)という作曲家について(前編)
みなさんこんにちは。
2回目の記事ですが、前回とはまた別のお話をしたいと思います。
今回の記事のテーマはタイトルにもある通り、田中秀和(MONACA)という作曲家についてです。
ここ数年でアニメ・声優の音楽界隈で数々の名曲を書いている方で、作曲家について詳しくない人でもどこかで名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
それで、何故今回こんな記事を書いているかというと僕はこの方のことが大好きだからです。(大胆な告白は女の子の特権)
僕が作った動画です(自分を売る)。
この中で「個人的には語りたいことが多すぎる」と述べていますが、ほんとに語りたいことが山ほどあるのです。
というわけで、経歴や楽曲について時系列順に(私情を挟みながら)紹介していきたいと思います。
基本情報
ちなみに大学は神戸大学だそうです。つよい。
まあ入社前の細かいエピソードはWikipediaとかその辺の詳しく書いてあるサイトを読んでください(丸投げ)。
という訳で次項から本格的な紹介に入ります。
2010-2011(入社~注目を浴び始める)
2010年春にMONACAに入社し、「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」の第5話ED「Memories of days gone by」でデビュー。
この時期はデビューしたての新人で知名度もない頃なのですが、そんな田中氏が注目を浴びるようになり、後々にも大きな影響を与えた作品があります。
それが2011年に放送されたアニメ「THE IDOLM@STER」です(元はゲームで、アニメ版は「アニマス」と呼ばれることが多いです)。
田中氏はこの作品で第5話挿入曲「神SUMMER!!」と、第13話挿入曲「自分REST@RT」を担当します。
前者は神前テイストのある明るいメロとブラスが印象的な曲、後者はライブでも盛り上がる曲として人気の高い曲になっていますね。
2012(ポジションの確立)
この年は田中氏を語るうえで特筆すべき作品が2つほどあるので紹介したいと思います。
まず1つ目はアニメ「這いよれ! ニャル子さん」です。
この作品では劇伴・挿入歌も担当しているのですが、なんといっても特筆すべきはOP「太陽曰く燃えよカオス」でしょう。
「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」を繰り返す中毒性の高い楽曲は大人気となります。
そして2つ目はアニメ「アイカツ!」です。
この作品では「Move on now!」「アイドル活動!」「真夜中のスカイハイ」など多くの挿入歌や劇伴も担当する中で、特に人気が高いのが1stシーズン前期ED「カレンダーガール」です。
このような名曲を世に送り出し、作曲家としての地位を確かなものにしたのがこの年と言っても過言ではないでしょう。
2013(更なる進化と新たな作品との出会い)
この年は前年の流れを引き継ぎ、「這いよれ! ニャル子さんW」のOP「恋は渾沌の隷也」や(こちらも前作同様中毒性の高い楽曲で人気がありますね)、「アイカツ!」2ndシーズン前期ED「オリジナルスター☆彡」を担当します。
その一方でアニメ「サーバント×サービス」のOP「めいあいへるぷゆー?」や、アニメ「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」のED「snowdrop」などを担当していた訳ですが、ここでまた1つ特筆すべき作品があります。
それはソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」です。
この作品は前述の「THE IDOLM@STER」の派生作品ということで、「アニマス」への楽曲提供がもたらした影響の1つと言えるかと思います。
そして、この作品も今後また大きな影響を与えることになります。
この時書き下ろした楽曲は「ススメ☆オトメ ~jewel parade~」で、こちらも人気の高い楽曲となっています。
こうして過去からの良い影響を受けつつ、新しい作品との出会いにも恵まれた年だったと言えるでしょう。
2014(神前氏の休養)
この年は「Wake up,Girls!」という作品に大きく関わることになります。
劇場版「Wake up,Girls! 七人のアイドル」では挿入歌「リトル・チャレンジャー」を、アニメ「Wake up,Girls!」では劇伴・挿入歌「ジェラ」「極上スマイル」・キャラクターソング「オオカミとピアノ」「ステラ・ドライブ」に加えてOP「7 Girls War」を担当と大活躍します。
実はこの「7 Girls War」、クレジットが神前氏と並んでいます。
これはなぜかと言いますと、この時期に神前氏が体調不良のため休養に入ったからです。
休養前に神前氏が書いていたワンフレーズを元に田中氏がフルサイズを仕上げた楽曲になっており、神前・田中両氏のテイストを味わうことができます。
この休養がなければ恐らくWUGは神前氏を中心に進んでいたかと思われますが、これもまた運命と言ったところでしょうか。
この年はその他にも劇場版「THE IDOLM@STER 輝きの向こう側へ」挿入歌「ラムネ色 青春」(これも前述の楽曲提供の影響の1つですね)や、アニメ「ハナヤマタ」のOP「花ハ踊レヤいろはにほ」などを担当しています。
2015(作品の軸へ)
この年は過去に関わってきた作品の大きな役割を任される年になります。
まずはアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」です。
1stシーズンOP「Star!!」、第25話挿入歌「M@GIC☆」、そして初の単独劇伴を担当することになります。
「THE IDOLM@STER」という作品では多くの重要な曲を神前氏が書いており、作品の「軸」を通す役割を果たしていますが、「シンデレラガールズ」においてはその役割を田中氏が担っていると言って良いでしょう。
そして続いては2014年の項でも述べた「Wake Up,Girls!」です。
この年は劇場版「Wake up,Girls! 青春の影」「Wake up,Girls! Beyond the Bottom」という前後編に分かれた映画が公開されるのですが、その両方で主題歌を担当(「少女交響曲」「Beyond the Bottom」)することになります。
特に「Beyond the Bottom」は壮大で強さを感じる曲となっており、その出来は神前さんも絶賛するほどでした。
こちらの作品でも、田中氏は作品の「軸」であったと言えるでしょう。
このように中~長期的に続く作品の看板を背負って立つような楽曲を書く立ち位置になった、という点ではとても大きな意義のある1年ではないかと思います。
2016(挑戦的な楽曲制作)
この年の春に話題になった楽曲といえばアニメ「あんハピ」のOP「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」ですね。
「ニャル子さん」シリーズで発揮した中毒性の高い楽曲がもう1段階パワーアップして帰ってきたかのような楽曲で、こちらも非常に人気の高い楽曲になっています。
そしてもう1つ話題になった楽曲がアニメ「灼熱の卓球娘」のOP「灼熱スイッチ」です。
AメロとBメロ・サビの緩急に灼熱さを感じるリスナーも多いことでしょう。
またこの曲はサビのド頭のコードがすごいという点でも話題になりました。
詳しい説明はここでは省きますが、「普通はやらないこと」を堂々とやってのけるその精神には脱帽せざるを得ません。
また同アニメ第12話挿入歌「V字上昇Victory」や、スマホアプリ「あんさんぶるスターズ!」のキャラクターソング「Hoppin' Season♪」・ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のキャラクターソング「Silent Star」を始め、数々の挑戦的な楽曲を提供した年になりました。
2017(どうなる???)
というわけで今に至ります。
今年既に発表になっているのは「アイドルマスター シンデレラガールズ」のキャラクターソング「スローライフ・ファンタジー」と、「Wake Up,Girls!」の舞台用新曲「Knock out」です。
この記事を書いている段階(2017/1/21)では、前者は試聴動画があるのみ、後者は舞台で披露されたのみなのでまだ僕自身も聴けていない状況です。
この2作品は過去にも携わっていますし、クオリティに関しては心配していませんがどんな風に攻めてくるのか?今から楽しみでなりません。
簡単な紹介に留めるつもりだったのですがこんなに長くなってしまった…
もっともっと語りたいことが山ほどあるので、次の記事に続きます(予定)。
2回目の記事ですが、前回とはまた別のお話をしたいと思います。
今回の記事のテーマはタイトルにもある通り、田中秀和(MONACA)という作曲家についてです。
ここ数年でアニメ・声優の音楽界隈で数々の名曲を書いている方で、作曲家について詳しくない人でもどこかで名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
それで、何故今回こんな記事を書いているかというと僕はこの方のことが大好きだからです。(大胆な告白は女の子の特権)
僕が作った動画です(自分を売る)。
この中で「個人的には語りたいことが多すぎる」と述べていますが、ほんとに語りたいことが山ほどあるのです。
というわけで、経歴や楽曲について時系列順に(私情を挟みながら)紹介していきたいと思います。
基本情報
田中 秀和 (たなか ひでかず、1987年6月4日 - )は、日本で活動する作曲家・編曲家。今年で30って若いですよね。(僕より年上ですが)大学時代には民族音楽や芸術音楽の基礎を学ぶ一方、音が美術や身体表現と組み合わされることによって生まれる新たな魅力に惹かれ、展示とパフォーマンスのコラボレーションイベントの企画、写真展や舞台の音響・音楽制作、サウンド・インスタレーションの制作などを積極的に行う。
就職活動中、神前暁のアシスタント募集を知り自作曲のデモを送付。より幅広く活動できるようにとMONACAを紹介され、2010年に入社。
影響を受けたアーティストは神前暁。
(Wikipediaより引用)
ちなみに大学は神戸大学だそうです。つよい。
まあ入社前の細かいエピソードはWikipediaとかその辺の詳しく書いてあるサイトを読んでください(丸投げ)。
という訳で次項から本格的な紹介に入ります。
2010-2011(入社~注目を浴び始める)
2010年春にMONACAに入社し、「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」の第5話ED「Memories of days gone by」でデビュー。
この時期はデビューしたての新人で知名度もない頃なのですが、そんな田中氏が注目を浴びるようになり、後々にも大きな影響を与えた作品があります。
それが2011年に放送されたアニメ「THE IDOLM@STER」です(元はゲームで、アニメ版は「アニマス」と呼ばれることが多いです)。
田中氏はこの作品で第5話挿入曲「神SUMMER!!」と、第13話挿入曲「自分REST@RT」を担当します。
前者は神前テイストのある明るいメロとブラスが印象的な曲、後者はライブでも盛り上がる曲として人気の高い曲になっていますね。
2012(ポジションの確立)
この年は田中氏を語るうえで特筆すべき作品が2つほどあるので紹介したいと思います。
まず1つ目はアニメ「這いよれ! ニャル子さん」です。
この作品では劇伴・挿入歌も担当しているのですが、なんといっても特筆すべきはOP「太陽曰く燃えよカオス」でしょう。
「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」を繰り返す中毒性の高い楽曲は大人気となります。
そして2つ目はアニメ「アイカツ!」です。
この作品では「Move on now!」「アイドル活動!」「真夜中のスカイハイ」など多くの挿入歌や劇伴も担当する中で、特に人気が高いのが1stシーズン前期ED「カレンダーガール」です。
このような名曲を世に送り出し、作曲家としての地位を確かなものにしたのがこの年と言っても過言ではないでしょう。
2013(更なる進化と新たな作品との出会い)
この年は前年の流れを引き継ぎ、「這いよれ! ニャル子さんW」のOP「恋は渾沌の隷也」や(こちらも前作同様中毒性の高い楽曲で人気がありますね)、「アイカツ!」2ndシーズン前期ED「オリジナルスター☆彡」を担当します。
その一方でアニメ「サーバント×サービス」のOP「めいあいへるぷゆー?」や、アニメ「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」のED「snowdrop」などを担当していた訳ですが、ここでまた1つ特筆すべき作品があります。
それはソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」です。
この作品は前述の「THE IDOLM@STER」の派生作品ということで、「アニマス」への楽曲提供がもたらした影響の1つと言えるかと思います。
そして、この作品も今後また大きな影響を与えることになります。
この時書き下ろした楽曲は「ススメ☆オトメ ~jewel parade~」で、こちらも人気の高い楽曲となっています。
こうして過去からの良い影響を受けつつ、新しい作品との出会いにも恵まれた年だったと言えるでしょう。
2014(神前氏の休養)
この年は「Wake up,Girls!」という作品に大きく関わることになります。
劇場版「Wake up,Girls! 七人のアイドル」では挿入歌「リトル・チャレンジャー」を、アニメ「Wake up,Girls!」では劇伴・挿入歌「ジェラ」「極上スマイル」・キャラクターソング「オオカミとピアノ」「ステラ・ドライブ」に加えてOP「7 Girls War」を担当と大活躍します。
実はこの「7 Girls War」、クレジットが神前氏と並んでいます。
これはなぜかと言いますと、この時期に神前氏が体調不良のため休養に入ったからです。
休養前に神前氏が書いていたワンフレーズを元に田中氏がフルサイズを仕上げた楽曲になっており、神前・田中両氏のテイストを味わうことができます。
この休養がなければ恐らくWUGは神前氏を中心に進んでいたかと思われますが、これもまた運命と言ったところでしょうか。
この年はその他にも劇場版「THE IDOLM@STER 輝きの向こう側へ」挿入歌「ラムネ色 青春」(これも前述の楽曲提供の影響の1つですね)や、アニメ「ハナヤマタ」のOP「花ハ踊レヤいろはにほ」などを担当しています。
2015(作品の軸へ)
この年は過去に関わってきた作品の大きな役割を任される年になります。
まずはアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」です。
1stシーズンOP「Star!!」、第25話挿入歌「M@GIC☆」、そして初の単独劇伴を担当することになります。
「THE IDOLM@STER」という作品では多くの重要な曲を神前氏が書いており、作品の「軸」を通す役割を果たしていますが、「シンデレラガールズ」においてはその役割を田中氏が担っていると言って良いでしょう。
そして続いては2014年の項でも述べた「Wake Up,Girls!」です。
この年は劇場版「Wake up,Girls! 青春の影」「Wake up,Girls! Beyond the Bottom」という前後編に分かれた映画が公開されるのですが、その両方で主題歌を担当(「少女交響曲」「Beyond the Bottom」)することになります。
特に「Beyond the Bottom」は壮大で強さを感じる曲となっており、その出来は神前さんも絶賛するほどでした。
こちらの作品でも、田中氏は作品の「軸」であったと言えるでしょう。
このように中~長期的に続く作品の看板を背負って立つような楽曲を書く立ち位置になった、という点ではとても大きな意義のある1年ではないかと思います。
2016(挑戦的な楽曲制作)
この年の春に話題になった楽曲といえばアニメ「あんハピ」のOP「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」ですね。
「ニャル子さん」シリーズで発揮した中毒性の高い楽曲がもう1段階パワーアップして帰ってきたかのような楽曲で、こちらも非常に人気の高い楽曲になっています。
そしてもう1つ話題になった楽曲がアニメ「灼熱の卓球娘」のOP「灼熱スイッチ」です。
AメロとBメロ・サビの緩急に灼熱さを感じるリスナーも多いことでしょう。
またこの曲はサビのド頭のコードがすごいという点でも話題になりました。
詳しい説明はここでは省きますが、「普通はやらないこと」を堂々とやってのけるその精神には脱帽せざるを得ません。
また同アニメ第12話挿入歌「V字上昇Victory」や、スマホアプリ「あんさんぶるスターズ!」のキャラクターソング「Hoppin' Season♪」・ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のキャラクターソング「Silent Star」を始め、数々の挑戦的な楽曲を提供した年になりました。
2017(どうなる???)
というわけで今に至ります。
今年既に発表になっているのは「アイドルマスター シンデレラガールズ」のキャラクターソング「スローライフ・ファンタジー」と、「Wake Up,Girls!」の舞台用新曲「Knock out」です。
この記事を書いている段階(2017/1/21)では、前者は試聴動画があるのみ、後者は舞台で披露されたのみなのでまだ僕自身も聴けていない状況です。
この2作品は過去にも携わっていますし、クオリティに関しては心配していませんがどんな風に攻めてくるのか?今から楽しみでなりません。
簡単な紹介に留めるつもりだったのですがこんなに長くなってしまった…
もっともっと語りたいことが山ほどあるので、次の記事に続きます(予定)。